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「―――そら、後ろだ！」
「！？」
ドッ！
「あうっ！」
――――ドザザァァァ…
向き合う男に気を取られすぎて、後ろから蹴りをいれられた。
重い蹴りをいれられて、受けれるわけないし。
思いっきり地面に擦った膝と腕が痛い。
「いっ…」
「ありゃりゃ、綺麗な白無垢が土色だ」
「ぎゃはははは！！」
「…それが何？私は花嫁になる気ないっつーの」
さっきの衝撃で飛んでいった髪飾り。
綺麗に結われた髪はとっくにほどけてる。
目先で長い前髪が揺れた。
「女は弱くなきゃいけないわけ…？」
ぎゅっとこぶしを握って、振り返る。
私を見下ろす男たちに、笑って見せた。
「なめないでよ！！」
握っていた砂を男たちにかける。
「ぐあっ！」
「目が…ちくしょう！！」
眼つぶし、金蹴り…なんでも使ってやる。
油断したところですぐに立ち上がって、刀をとった。
思いっきり柄で打って吹っ飛ばしてやった、フフン。
「ほらっ！さっさと逃げる！！」
「そうはいくかっ！！」
「っ…しつこい！」
ガキンッ！
眼つぶしをよけた男がかかってくる。
時間をとられてちゃ、他の奴らまで復活するじゃない！
「どきなさいよ！邪魔！！」
「強気なのは後で存分に堪能してやるから、今はおとなしくしやがれ！」
「お生憎様、おとなしくするのは慣れてございませんので」
あっかんべ。
思いっきり退いて、支えのなくなった男は倒れそうになる。
そこを思いっきり回し蹴りを食らわせた。
(姫様！ふとももが見えてますぞ！)(はしたない！)
「さぁ、早く「待ちな」―――っ！？」
刀を捨てて逃げようとしたその時、後ろから首に腕が回った。
「あっ…ぅ」
「フン、ここまでやってくれるたぁな」
「だ…れ」
「このあたりの山賊の頭領をしてるモンだ。…女、悪ぃがここまでだ。死にたくなきゃ動くな」
「あんたらに捕まるぐらいなら…死んだほうが…マシ、よっ！」
「強気なのはいいことだが、今はあんまりお勧めしねぇぜ」
ぎりりっ、と締まる首。
苦しくて、その腕に爪を立てた。
たくましすぎる男の腕が、たかが自分の爪で離れることはない。
(やばいっ……くる、し…)
「こんな日に婚礼たぁお疲れなこった。けど、あんたらが悪い。俺たちに目をつけられるほど、豪勢な籠に乗りやがって。どこぞの武家の娘だろうが、中々いい出だろ？」
「ぅ…あ…ぐ」
脳裏に浮かぶ、父上や母上、蒋道…それに兄上の姿。
悔しくって、涙が出る。
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黒のコ屋(プロフ) - START＊ANTEMISさん» コメントありがとうございます！5年ほど前の作品をリメイクしておりますので拙い文章ではございますが楽しんでいただければと思います！すでに30話ほど進んでるのに進展ないー！（笑）ここから頑張って二人の距離をエイエイ縮めてやりたいと思います！ (2022年4月28日 19時) (
レス) id: dbfae2dae8 (このIDを非表示/違反報告)
START＊ANTEMIS - 黒のコ屋さんはじめましてSTART＊ANTEMISと言います😺此方の作品を読ませて頂きましたが男勝りなヒロインは元就の所に嫁いで一月まだ進展が進む様子もないそうですが一体次回はどう展開していくのか！？ (2022年4月26日 16時) (レス) @page23 id: 09a4a3c559 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒のコ屋 | 作成日時：2022年4月1日 14時
