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「覚悟！！」
再び始まった仕合。
どちらも真剣な目つきで相手を見る。
少しの隙も許さぬように。
カン！
カン！
ヒュッ、ガン！
カツッ…
ブン！！
目の前で繰り広げられている攻防戦に、兵士たちは口を半ば開けて固まっている。
このまま突っ込んでいったら、確実に返り討ちにあうほどの集中力だ。
「…ひ、姫様怖ぇ…」
「蒋道師範が本気出す人じゃなくてよかった…」
青い顔をする男たち。
ふと、打ち合いの中でAがニヤリと笑った。
「はっ！」
「！」
タシッ
突きを避ける際に、Aが蒋道の足を掛けた。
思わぬ反撃にふらりと体制を崩す。
それを彼女が見過ごすわけもなく、間も開けぬ速さで木刀を振りかざした。
「蒋道、打ち取ったり！！」
振り下ろしたのは、蒋道の肩。
これが当たれば勝ったも同然。
突然の反撃に唖然としていた蒋道だったが、ふと目つきが変わった。
そして…
ヒュッ
片手で倒れるのを防いだ蒋道は、瞬時に体制をくるりと変える。
低く構えた姿勢で足先に力を入れて床を蹴った。
振りかぶったAの懐に突っ込んでいく。
「えっ！？」
まさかその体制から反撃に来るとは思っていなかったAは、驚きに目を見開く。
すぐに防御に入ろうとしたがすでに遅し。
蒋道の木刀の切っ先が、Aの脇腹を命中した。
―――――ドゴーン！！！
思いっきり吹っ飛んだAは、壁に激突した。
ぐるぐると目をまわして気絶しているようだ。
「し、し…師範」
「そりゃあ…やりすぎでは？」
あのAが飛んで行った。
しかも気絶した。
これほどの凄まじい攻撃は見たことがない。
思わず兵士たちは冷や汗をかいた。
「A様、ご無礼を」
攻撃をした蒋道まで、苦笑いをして手を合わせる。
「殿よりご命令でしたので。“気絶させてでも暴れを止めろ”と」
ははは、と乾いた笑いを浮かべる蒋道は、これから起こる彼女への災難にも密かに同情を贈った。
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黒のコ屋(プロフ) - START＊ANTEMISさん» コメントありがとうございます！5年ほど前の作品をリメイクしておりますので拙い文章ではございますが楽しんでいただければと思います！すでに30話ほど進んでるのに進展ないー！（笑）ここから頑張って二人の距離をエイエイ縮めてやりたいと思います！ (2022年4月28日 19時) (
レス) id: dbfae2dae8 (このIDを非表示/違反報告)
START＊ANTEMIS - 黒のコ屋さんはじめましてSTART＊ANTEMISと言います😺此方の作品を読ませて頂きましたが男勝りなヒロインは元就の所に嫁いで一月まだ進展が進む様子もないそうですが一体次回はどう展開していくのか！？ (2022年4月26日 16時) (レス) @page23 id: 09a4a3c559 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒のコ屋 | 作成日時：2022年4月1日 14時
