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「姫様ー！！」
「下りてください！！」
さっきから外野がうるさいな。
「姫様！」
「お行儀が悪ぅございますぞ！」
「わかったわかった。後で直しますー。散れ！！」
どうせ、どこにいても怒られるんだ。
今だってそう。折角木の上と登っていたのに、途中で発見されてしまった。
「姫様！」
「げっ、宮」
「お下りください」
「ぐっ…負けるか。やだねー！！」
「ひめさま…？」
「うっ…お、下りないよ！別に木を折ったわけでもないんだから！」
「姫様としての御自覚はいかがなされたのです」
「自覚は元からしてな―――うぎゃー！！なんで包丁投げるの！？」
釜屋から直接出てきたんだろう。
白ネギの輪切りが少しついた万能包丁を真っすぐ投げてきた。
怖っ！怖すぎるし！！怖っ！
あの人、私が姫だってこと忘れてない！？
「忘れてません」
「なんで聞こえてんの！？」
「顔に書いてありますから」
「そんなに表情豊かか、わたしは」
「えぇ」
「これからは気をつけよう」
「もう遅いです」
第二刀を投げようとかまえる宮。
私も構える。
刺さったらどうしよう…とりあえず逃げよう。
途中で多量出血で死亡したらそれまでだ。
でも、いやだ。そんな格好悪い姿っ！！
「み、宮落ち着いてよ！！」
「落ち着いております」
「主を殺したら重罪だよっ！？」
「その時は受け止めましょう。私も潔く死にます」
「やめて！！そのすべてを受け止めるような目やめて！違う！受け止め方違うよ！？」
「姫様が木から下りれば済むことでしょう」
ちょっと本気で下りようかなって思ってしまった。
そんな時、周りの外野がざわついた。
「何をしておる」
そして、聞き覚えのある声。
「元就様」
「騒がしい」
「失礼しました！！」
「殿、これにはわけが…！」
「窓から見ておった」
「殿…」
「あ奴は何をしておる」
「下りてきません」
「…Aの侍女か。下がれ。全員だ」
「失礼しました」
一礼して、さがる宮。
続いて、他の人たちも城の中に戻っていく。
残ったのは、私と、毛利元就。
「おい、じゃじゃ馬」
「やめて、その代名詞！」
「早う下りてこい」
「やーだよ！別に迷惑かけてないじゃん。…桜の木にとまるうぐいすとでも思えば？」
「美しくない鳥など、うぐいすではない」
「う、美しくないっ！？知ってるわ！ちくしょう！！」
これでも数年前までは愛らしい顔だって言われてきたんだぞ！A家家臣たちに！
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黒のコ屋(プロフ) - START＊ANTEMISさん» コメントありがとうございます！5年ほど前の作品をリメイクしておりますので拙い文章ではございますが楽しんでいただければと思います！すでに30話ほど進んでるのに進展ないー！（笑）ここから頑張って二人の距離をエイエイ縮めてやりたいと思います！ (2022年4月28日 19時) (
レス) id: dbfae2dae8 (このIDを非表示/違反報告)
START＊ANTEMIS - 黒のコ屋さんはじめましてSTART＊ANTEMISと言います😺此方の作品を読ませて頂きましたが男勝りなヒロインは元就の所に嫁いで一月まだ進展が進む様子もないそうですが一体次回はどう展開していくのか！？ (2022年4月26日 16時) (レス) @page23 id: 09a4a3c559 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒のコ屋 | 作成日時：2022年4月1日 14時
