Stabile ページ18
燐音side
ニキを走らせ森を走っていると、後ろから何かが飛んでくる気配がした。
ドスッ
と音が鳴った先を見ると木にスローイングナイフが刺さっていた。
いやいや、やっぱりおかしいぞあの男。
確実に俺達を狙ってきた。
いや、俺を狙ってきたんだな。
今、ナイフは後ろから飛んできた。
ほぼ真後ろで、ナイフが正確に届く範囲、、、は大分遠く見積もっても4mなはずなんだが。
おいおい本当に人間か？父親かどうかを疑う前に人間かどうかを疑わなければいけないのか？
4mなら俺が肉眼で認識できる。
ニキなら余裕で音や気配や匂いを辿れる。
だが、俺はともかく、ニキさえも気配を感じることができないとなると、相当距離は離れているはずだ。
なのにどうしてナイフを正確に投げることができる？
そんなことを考えている暇にもう一本、さらにもう一本とナイフが飛んでくる。
『ね、ねえ、燐音さん。さっきから飛んできているナイフは何？お父様が投げているの、、、？ど、どうしよう、本当にお父様は私たちを消してしまう気なんじゃあ、、、』
そりゃビビるわな。
こいつからしてみれば実の父親からナイフが飛んできてるんだから。
「大丈夫だ、逃げ切る算段はある。俺を信じろ。オヒメサマ。」
「こちとら何度も何度も国から必死に逃げ出してる。」
「逃げながら追手を撒くためのトラップを仕掛けるなんざ、朝飯前なンだよ。」
チリン、と仕掛けた鈴が鳴ったのを聞き、もうナイフが飛んでこなくなったのを確認して、ふう、と一つ息をついた。
泣きべそかいてるオヒメサマに、もうちょっとだから我慢しろ、と声をかけてさらにスピードを上げて進む。
木をくぐり、鹿を交わし熊から逃げて、汗だくながら辿り着いたのは、エデン。
コズミック王国の首都だ。
「よし！着いたぞ。」
『わぁ、、、世界にはこんなに人がいっぱい居るのね！あれがお店？あれは？あの光は？飛んでいるあれはなんていうの？水に何かが浮かんでる！ねえ、あの建物は何？それからそれか「はしゃぎすぎだ。馬鹿。」
「(お腹減ったんすけど！！！何か食い物！！！)」
「はいはいほら、林檎だ。」
テンションMAXなオヒメサマを宥め、お腹が減って暴れ出しそうなニキに林檎を食わせて、俺達は更に街の中へ進んで行く。
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抹茶あずき(プロフ) - うさぎ。さん» ありがとうございます！天才だなんてそんなそんな！！気ままに亀更新ですが完結まで見守ってやってください！ (2022年6月26日 11時) (
レス) id: 48ffd5edd8 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ。(プロフ) - 物語を作る天才ですか……？私もラプンツェルが好きなのでとっても嬉しいです!!更新頑張ってください!!続き楽しみにしてます！ (2022年3月26日 19時) (レス) id: a393e3772d (このIDを非表示/違反報告)
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