『ねーちょっと聞いてよー』中也「あ?」『あれ、今日は中也さんなんだ』中也「俺が居ちゃ悪ィか」『いや別にそう云う訳じゃ無いんだけど……何か太宰さんの代わりみたい』中也「圧死コース、ぺちゃんこコース、潰れるコース。どれがいい」『待ってそれ結果変わんない痛だだだだ!』 ページ6
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「はい開いた」
一秒もしないうちに開けてしまった。ドン引きした表情で視線を送ると、こめかみをぐりぐりと拳で押される。超痛かった。
涙目で『泥棒の才能あるんじゃないすか』と皮肉を投げかけたものの、「余計なお世話だよ」と一蹴に付された。しかし下らない茶番をやっている間に、織田作さんは箱を開けようとしていた──中身とご対面である。
そして中にあったのは、
──中にあったのは、ミミックの
これだけでは何とも判定できないことだが、それでも二人とも、これが何を表すのかということは判っていたと思う。私は何も喋らずに二人の会話を聞いていた。安吾さんの嘘の話になった時、織田作さんがちらりと此方を見る。
「……気付いていたのか」と問われた。私は若干目を逸らしながら、多少の違和感は、と曖昧な云い方で明確にするのを避けた。その答えに彼も少し目を伏せる。
太宰さんは忠告するような口調で「織田作、気を付けろ」と忠告する。
「ここの始末は私達がやっておくよ。君達は安吾を頼む」
織田作さんが片眉を上げ、「君達?」と疑問を呈した。私は弁明しようと口を開き『あっ、私もその、何と云うか……、一緒に行動させて頂きたいと』と云った。最後の方が曖昧になってしまったのは、喋るにつれ彼の顔が険しくなっていったからだ。
ダメだったろうか、と考えた矢先に「危険すぎる。駄目だ」との返答が返って来た。織田作さんの目は至って真剣で、私の身を本気で案じてくれているのが判る。ただし私も此処で引く訳にはいかないのだ。
お願いします、と精一杯の態度で頭を下げる。織田作さんが困ったように身動ぎしたが少し見え、太宰、と援助を求めるような声で太宰さんに声を掛けた。
「織田作、凪ちゃんもきっと考えがあって云っている。私からもお願いするよ」
太宰さんのその言葉に、織田作さんの雰囲気が少し変わったのを感じた。きっと止めてくれると思っていたのだろうが、残念既に味方につけている。そうでなきゃこんなリスク高いこと云うかってんだ。
それからたっぷりと沈黙を生成した後、織田作さんが息を吐く。
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中也「で、結局何なンだ」『いやね、先刻不良に絡まれたのよ』中也「あ゛?」『そんでね、「何処中だオラァ」って云われたの』中也「…ン?」『で、「君に夢中☆」って云ったら』中也「……ンン?」『「え…」ってドン引きされた』中也「いやお前一体何をしてるンだ!?」→←『というかさ、アレなんだよ。本編がシリアス多くなるだろうから、せめて此方だけでもクソテンションでやって行こうという作者の計らいなんだよ』太宰「クソテンションになるのは主に凪ちゃんのせいじゃ…」『は?何すか?何か文句あるんすか?』太宰「アッナンデモナイデス」
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ぴの(プロフ) - 白夜の世界さん» いえいえ!大好物ですね!レスありがとうございます! (2019年4月23日 21時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界 - ぴのさん» あああ!ありがとう御座います!まぁ確かに、何か切なくなってしまいました…小説の黒の時代に似せた結果です。苦手だったら御免なさい! (2019年4月23日 20時) (レス) id: 15ab1d9eda (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 今日めっちゃ更新されて嬉しい!そして切ねぇ! (2019年4月22日 21時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界 - 鶴さん» うわああああ!御免なさい!中也さん黒の時代で全く出て来ないので…番外編で、ネタが思い付いたら書きますね!面白いって云って頂けて幸いです!! (2019年4月22日 10時) (レス) id: 15ab1d9eda (このIDを非表示/違反報告)
鶴(プロフ) - でも、とってもおもしろいお話です!続きが楽しみです! (2019年4月22日 9時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白夜の世界 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nisui03101/
作成日時:2019年4月3日 10時