脳はクラクラ、負才でバラバラ - 裁判編 - 15 ページ45
紫「もう、大丈夫ですヨ……ボクみたいなゴミクズはさっさと処刑しましょ……。ボクは結局、死にたくなくて……嘘をついたんですカラ」
蓮「で、でも！！これっておかしいよ！なんで、悪くない人がオシオキされないといけないのさ！？」
崇「ルールだから……でしょ……ぅ……」
未だに顔色が悪い彼が顔を上げた。
崇「オレがもっとしっかりしていれば、……真凜ちゃんも、ネクラちゃんも、死なずにすんだのかな」
紫「えっ？」
彼がもし、裏切り者に殴られずに爆弾を見つけていたとしたら。確かにこの犠牲は無かったかもしれない。
でも＿＿＿そんなの理想論だ。
事実は、変わらないのだから。
朧「そ、そんなこと言わないでください……崇様は、十分頑張ったんですよ……！もしかしたら、死んじゃってたかもしれないのに、自分のせいだなんて思わないでください……」
朧ちゃんが叫んだ。
舞灰くんも、黒川くんも何も言わなかった。
モ「これで、きまったかむ〜？ではでは、議論終了だむ。キミタチ、生徒手帳を開くんだむ〜！」
終わってしまう。誰も悪くない裁判が終わってしまう。
＿＿＿悪くないのに、私は、私たちは彼を殺さないといけない。
自分が生き残るために、彼を蹴落とさないといけない。
咲「……っ」
モ「"トウヒョウ"っていう項目が追加されているはずだむ〜！そこから、自分がクロだと思う人に、投票してほしいむ〜」
途端に怖くなった。指先に力が入らず、生徒手帳を持つ手が震える。
こんなの、おかしいじゃないか。みんなが協力したからこそ、誰かが死んでしまうなんて。
モ「無投票には、"死"が与えられちゃうむから、気をつけるむ〜！」
モノイムの言葉が、私たちの選択肢を一つにする。
逃げ場はない。
＿＿＿ごめんなさい。
『投票開始』
＞藍時 仕(×)
＞逢原 真凜(×)
＞礼世 マリア
＞蘭 蓮
＞踊瀬 湊(×)
＞海津 瀀氷
＞黒川 崇
＞白波 咲良
＞白部 泡沫
＞月詠 十夢(×)
＞藤堂 蛍
＞百々海 美宏
＞宝条 光(×)
＞舞灰 紫紅
＞未知 導
＞憂雲 朧
一体、彼はどんな気持ちで嘘をついたのだろう。
彼にはどんな過去があったのだろう。
知りたいことは、何一つわからないまま闇に葬られる。
罪悪感。それが私たちの投票を阻む障壁だった。
→舞灰 紫紅
☆
モ「投票が終了したようだむね〜！」
モノイムの声が遥か遠くに思えた。きっと結果は予想通りだろう。
覆ることは無い、残酷な結果が映し出されるだけだ。
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桜子(プロフ) - そなさん» コメントありがとうございます✨ここまで読んでいただけてとても嬉しいです！次週から裁判編へと突入していきますので、今後とも楽しんでいただけたら幸いです♪ (2023年3月25日 17時) (
レス) id: ec8bf151a4 (このIDを非表示/違反報告)
そな(プロフ) - この作品を知ってここまで一気読みしてしまいました…。すごく面白いです、これからも頑張ってください！ (2023年3月23日 22時) (レス) id: 8240083825 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おーすりー | 作成日時：2023年3月11日 9時
