脳はクラクラ、負才でバラバラ - 非日常編 - 12 ページ24
導「そう言えばさっき……教祖くんが、ボクたちの横を通り過ぎた時に何か言ってたんだけど……」
朧「崇様が？」
導「赤と青がなんとか、って言った……最後に」
恐らく、彼が言ったのは真凜ちゃんの書いたメモの事だろう。
導「“赤”に注意しろ……って」
赤に注意……？一体どういう事だろう。
『コトダマ 未知の証言』
泡「うーん……どういうことだろうね。赤、かぁ」
導「赤……」
そう言った二人は朧ちゃんの方をじっと見つめていた。
朧「わっ、私じゃないよ！？た、確かに赤いけど……！！違うよ！？」
咲「……。ま、まだ決めるには早いよ。もう少し調べたらその意味も分かるかもしれないし」
朧「そ、そうだよね！しゅ、崇様が私を疑ってるなんて、ない……よね……」
そう言いながらも、少々不安そうな表情の朧ちゃんに私は何とも言えなくなってしまった。赤に注意って、一体どういう意味なんだろう。
私たちは疑問を残しながらも、二人と別れた。
蛍「咲良ちゃーーんっ！大丈夫ーーーーっ！？」
と、かなり遠くから大声で私を呼ぶ藤堂くんの声が聞こえた。
咲「だ、大丈夫だよ……。藤堂くんこそ、そんなに走ってどうしたの？」
蛍「はぁ、はぁ……ほたる、今ちょっと計測してたんだぁ……」
咲「計測？」
私が尋ねると、藤堂くんは「よくぞ聞いてくれた！」とも言いたげに階段の方をビシッと指を指した。
蛍「ほたるの部屋から事件現場までの時間だよっ！1階の宿舎棟からここまで結構遠いでしょっ？」
咲「たしかに……、そうだね。階段も結構上らないといけないし……」
蛍「そーそー！役に立つかは分かんないけど、折角計測したから教えるね！蛍の部屋からここまで全力ダッシュで大体2分くらいかかるよ！ほたるは結構足速いから、渾身の記録かもっ！？」
『コトダマ 藤堂の証言』
宿舎棟から3階に行くまでにかかる時間、か。
咲「ありがとう、藤堂くん」
蛍「どういたしまして！」
朧「ここまで、2分かぁ……」
咲「ん？朧ちゃん、どうかしたの？」
朧「うーん、私だったらもっとかかる気がするなぁって思って。私、体力無いから……」
咲「なるほど。確かに藤堂くんは元気だからここまで一気にダッシュできるかもしれないけど、私もそれは難しいかもしれない……」
この学園って結構広いもんね、と話しながら私たちはまだ話していない舞灰くんの元へ向かった。
脳はクラクラ、負才でバラバラ - 非日常編 - 13→←脳はクラクラ、負才でバラバラ - 非日常編 - 11
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 9人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜子(プロフ) - そなさん» コメントありがとうございます✨ここまで読んでいただけてとても嬉しいです！次週から裁判編へと突入していきますので、今後とも楽しんでいただけたら幸いです♪ (2023年3月25日 17時) (
レス) id: ec8bf151a4 (このIDを非表示/違反報告)
そな(プロフ) - この作品を知ってここまで一気読みしてしまいました…。すごく面白いです、これからも頑張ってください！ (2023年3月23日 22時) (レス) id: 8240083825 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おーすりー | 作成日時：2023年3月11日 9時
