脳はクラクラ、負才でバラバラ - (非)日常編 - 37 ページ3
崇「赤信者ちゃんってば20分も遅刻してくるなんて最低だよ……」
朧「えっ、に、20分も遅刻してましたか！？」
崇「あははっ、嘘嘘。ちゃんと2分前にはついてたよー！」
美「銭湯って、用意とかいらないの……？」
咲「さ、さっきモノイムから聞いたんだけどモノイムが用意してくれるみたい……」
真「そ、そうなんだ……そういうところは親切なんだね……」
美「モノイム……よく、わからない」
全員が揃ったところで、私たちは男女に分かれて暖簾をくぐった。
暖簾を抜けた先には、手入れの行き届いた綺麗な脱衣所が広がっている。一体、学校の中にどうしてこんな設備を作ったのだろう……。
蓮「おー！見て見て、こっちに自動販売機があるよー！」
泡「ほんとだ！コーヒー牛乳に、フルーツ牛乳に、ジュースもあるみたいだね！」
蓮さんが指さす先には確かに自動販売機が置いてあった。どうやらここでも通貨はあのメダルの様だ。多分、何枚かポケットにコインが入っていたはず。あがったときにでも一本買ってみよう。
☆
私たちは和気あいあいと雑談をしながら、脱衣を済ませてお風呂場の方へと向かった。
滑り止めのきいた綺麗な床は、そこら辺のホテルと同等の出来だった。8個の並んだシャワーに一人ずつ腰かけていく。私は手前から2番目のシャワーの前に座った。
……誰も座ることのない隣のシャワー。
本来隣にいるはずだった“彼女”が、今はいないことを思い出して心に隙間風が吹く。
咲「……湊、さん」
そんな冷たい気持ちも暖かいシャワーで洗い流す……とまではいかないが、こんな気持ちではだめだと自分に言い聞かせ、少しさっぱりとした気持ちで体を流して髪を一つに結んだ。
蓮「さっくらちゃーん！用意は良いかー！？」
バーンと後ろから背中を叩かれて、私はとっさに後ろを振り返った。
咲「ちょ、ちょっと待って蓮ちゃん。な、何の用意……！？」
蓮「飛び込みだよ、飛び込み！貸し切りなんだし、ざっばーんって入ろうよ！」
咲「と、飛び込みぃ……！？」
小さい頃から泳ぐのは苦手だった。いつもだったら絶対にそんなことしない、と思う。
でも……今日くらいは。
蓮「さぁ、飛び込んでいこう！まだ見ぬ世界へ！！」
咲「ちょ、ちょっと待って、心の準備が……！」
蓮「行くぜっ！スプラーーーーッシュ！！！！」
咲「ひ、ひぇぇ……っ！！！」
蓮さんに手を引かれて、大きな温泉へと飛び込んだ。
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桜子(プロフ) - そなさん» コメントありがとうございます✨ここまで読んでいただけてとても嬉しいです！次週から裁判編へと突入していきますので、今後とも楽しんでいただけたら幸いです♪ (2023年3月25日 17時) (
レス) id: ec8bf151a4 (このIDを非表示/違反報告)
そな(プロフ) - この作品を知ってここまで一気読みしてしまいました…。すごく面白いです、これからも頑張ってください！ (2023年3月23日 22時) (レス) id: 8240083825 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おーすりー | 作成日時：2023年3月11日 9時
