脳はクラクラ、負才でバラバラ - 非日常編 - 6 ページ18
彼は真剣な眼差しでこちらを見た。
崇「オレ、知ってたんだ。爆弾が爆発する時間と、個数」
咲「知っていた……？」
だから彼は、爆弾の爆発する時間をぴたりと当てていたのか。でも、一体どうやってそんなことを知ったというのだろう。
崇「忘れ物、だよ。多分“裏切り者”の、ね」
裏切り者＿＿＿かなり前にその存在がちらつかされていた裏切り者が。
崇「1回目の爆発の後、オレは赤信者ちゃんと過ごしていたんだけど……途中で、赤信者ちゃんがトイレに行くって言いだしてさ。その間オレは暇だから、とりあえず男子トイレに行ったんだよね」
「……洗面台の所にスマホがあったんだ。生徒手帳じゃなくて、普通の奴ね」
普通のスマホ……私のスマホはこの学園には無かった。だから外への連絡手段は存在しない。なのに、洗面台に普通のスマホがあるなんて……不自然だ。
崇「流石にスマホにはパスワードが掛かってて、中は見れなかったんだけどホーム画面に通知が出ていたんだ。次の爆発まで残り何分、残り何個。ってね……」
咲「う、嘘……」
そんなスマホは確実に黒幕か裏切り者の物に決まっている。
崇「最初にオレが見つけた時には次の爆発まであと1分30秒って書いてあってさ。どうしようって思っていた時に、その表示が急に消えたんだ。多分、ネクラちゃんと使いちゃんが解除したからだろうね」
彼はそのスマホを使って、いつ爆弾が爆発するかを分かっていたのか。
崇「だから、オレは爆発まであと何分って表示されるたびに爆弾を探したんだよね。大体30分前から通知が来るみたいだったからさ」
咲「探してたの……？」
崇「うん。最初に解除したのは夕飯の前かな。赤信者ちゃんとかくれんぼをしてた時にシスターちゃんの研究教室で見つけたんだ。導火線はどっちも黒で参ったよ。でも、銭湯と同じようなギミックでさ、ちょっと導火線をずらすと文字が書いてあったんだよね。『Boy』、『Girl』って」
そういうことか、と一本の線が繋がった。
彼が銭湯で見つけた爆弾に全く焦っていなかったこと、導火線をずらすとヒントが出てくることをあらかじめ知っていたこと。
それは、最初から彼はこの導火線の仕様を知っていたからだ。
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桜子(プロフ) - そなさん» コメントありがとうございます✨ここまで読んでいただけてとても嬉しいです！次週から裁判編へと突入していきますので、今後とも楽しんでいただけたら幸いです♪ (2023年3月25日 17時) (
レス) id: ec8bf151a4 (このIDを非表示/違反報告)
そな(プロフ) - この作品を知ってここまで一気読みしてしまいました…。すごく面白いです、これからも頑張ってください！ (2023年3月23日 22時) (レス) id: 8240083825 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おーすりー | 作成日時：2023年3月11日 9時
