脳はクラクラ、負才でバラバラ - (非)日常編 - 35 ページ1
咲「美味しい……」
マ「ふふ、それは良かったです……」
マリアさんの表情はいつにも増して明るかった。彼女は、きっと言いたくないことをカミングアウトしてくれた。それでも、変わらない日常を過ごせている。それが、多分……嬉しいのだと思う。
崇「やっぱり、野菜抜いてもらえばよかったなー……」
美「好き嫌いは駄目って、この前教えてくれたのに……」
崇「うぅっ……」
蓮「明日は私が夜ご飯作るね！今日がパスタだから……明日はご飯類にしようかな。中華丼とか！」
蛍「じゃあ、ほたるも野菜切るの手伝うー！」
朧「わ、私も後片付け位なら手伝うよ……！」
導「お皿、割らない……？」
朧「そ、それはぁ……」
泡「じゃ、じゃあ私たちでやればいいんじゃないかな？皆でやればきっと大丈夫だよ！」
それぞれが思い思いに会話を広げていく。気が付いたころにはお皿の上の料理もすっかりなくなり、片付けが始まっていた。
私は遅れないように厨房の方へ食器を持っていって、片付けをしてくれるらしい朧ちゃん達にお皿を預けた。
☆
咲「……」
いつもならこのまま部屋に戻るところだ。だが、なるべく単独行動を避けようと言った手前このまま一人で戻るわけにもいかない。
瀀「……」
私と同じようにして、暇を持て余している海津くんと目が合った。それは、前までのように冷めきった瞳ではなく少しだけ暖かさを感じる表情だった。
私たちは特に何を会話するわけでもなく、食堂に居座った。時々聞こえてくるお皿の音や、外での話し声に耳を澄ませて、無の時間を楽しんでいた。
朧「きゃあっ！！洗剤が目に……！」
泡「だ、大丈夫！？目薬いる！？」
導「まずは、洗い流すのが先……」
バタバタと厨房を駆け回る音。水が流れる音。
崇「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん！！暇だから遊びに来たよー！って、赤信者ちゃん、なんで皿洗いでうずくまってるの……？」
朧「犯人は洗剤です……被害者は私の目……」
泡「うーん、情報の大渋滞……」
導「教祖くん、来たならここのお皿手伝って……」
崇「え、やだ」
「ははっ……」
誰かの笑い声。
え？誰かの笑い声＿＿＿？
咲「海津くん……？」
瀀「……！違う。なんでもない」
咲「ふふ、そっか」
無理矢理取り繕ったような表情に、なんだか親近感が沸いた。こんな日常を彼も少し、楽しめているのかもしれない。
咲「あっ、そろそろ時間だ」
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桜子(プロフ) - そなさん» コメントありがとうございます✨ここまで読んでいただけてとても嬉しいです！次週から裁判編へと突入していきますので、今後とも楽しんでいただけたら幸いです♪ (2023年3月25日 17時) (
レス) id: ec8bf151a4 (このIDを非表示/違反報告)
そな(プロフ) - この作品を知ってここまで一気読みしてしまいました…。すごく面白いです、これからも頑張ってください！ (2023年3月23日 22時) (レス) id: 8240083825 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おーすりー | 作成日時：2023年3月11日 9時
