検索窓
今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:5,213 hit

十字架 ページ25

りんねside

熱く焦げるような松明の灯りが頬をかすめた。

がむしゃらに走り出そうとしたあたしは後ろから手を掴まれてしまう。

りんねなんでっ離して、あたし、いかなきゃっ」

あたしの手を掴んだのはお父様だった。

ぐっと、力強く握られて震えるように痛い。

なんで掴むの、行かせてくれないの。

なんであたしをみんなで守るの。

父「りんねだけは守りたい…解ってくれないか?」


痛いよ、痛い。


お父様の気持ちが伝わってきてどうしていいのかわからないよ。

お母様を失った気持ちが、深い悲しみが、

初めて見たその涙から伝わってくるよ。

ねぇ早くしないと手遅れになってしまうのよ。

そうしたらいくら泣いても無駄なのよ。

ねぇ気づいてくれないの。

お父様ごめんなさいでも解ってください。

ねぇ知ってるでしょうあなたなら。


「大好きな人を失う痛みがわかるでしょう ?」


もう後には引けないよ。

そっかこれがあたしの気持ち。

やっと気付いたなんていったら笑われちゃうよね。

口をついてでた言葉が確信させた。

あたしはお父様にむけた微笑みを送る。

はっとした表情から溶けていくように。

お父様は悲しげな笑顔をくれた。

そして

あたしの手を離した。

あたしは、もう振り返らない。


大好きなんだよ。


あたしはひとりの女の子としてね。

こんな気持ちは初めてだから。

うまく感じられたかったよ。

繋がる思い→←儀式2


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.7/10 (15 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
11人がお気に入り
設定タグ:あんスタ , 朔間凛月
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

寝る子(プロフ) - にゃんこへ 久しぶりです、覚えてますか?シャルラとかミラとかの人です。気づいてくれるかなぁ……  小説、読んだよー! (2020年8月14日 13時) (レス) id: fadce6c5d6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:せいにゃん*すとろべりー | 作成日時:2018年8月13日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。