第七十三夜 含みのある発言 ページ29
「起きろ、“銀狐”」
夜活動していたことがバレないように(一部手遅れのような気もするが)、軽い仮眠もかねて寝ていたボクの耳に声が届く。
狐姿で丸まっていたボクは右耳だけをピクッと反らし、むくりと顔だけを持ち上げた。目に入ったのは器を持った子分２。
ちなみに黒川さんはボクと同じように猫の姿で丸まっていて、獣型妖族じゃない神風はそのままの姿で雑魚寝している。
『……わざわざ起こしに来るとは律儀だな』
「ぬかせ。上からの命令だ」
そう言うと子分２は持っていた器を地面に置く。その数３つ。近寄って覗き込んでみると、炊きたてお思われるまだ湯気が立つ白米の上に温泉卵が乗せられた俗に言う卵かけご飯だ。
普通にうまそうだな…
『毒は…入っていないか』
「商品を殺して何になる」
貴様らを起こしに来たのも生死の確認のついでだ、と子分２は吐き捨てた。可愛気のない奴だな。
少しは赤也を見習ったらどうだ。愛嬌がありすぎてたまに鬱陶しいくらいだからな、赤也は。
『ボクはお前たちの所要物になった覚えはない』
「…何を今更。それならば俺も貴様らと同じ…」
そう言いかけた子分２は我に返ったようにハッと顔色を変える。
…ボクらと同じ？確かにそう言いかけたな。
「…つい口が滑ったか。貴様、今のは聞かなかった事にしろ」
『お生憎様。一度聞いたものは忘れたりしない』
「チッ……他の奴を起こしておけ」
悔しそうに顔を歪めた子分２は鉄製の扉を乱暴にバタンと閉じて出て行く。
完全に足音が聞こえなくなったのを確認して、改めて器を覗き込む。
ご丁寧に何かの付属だと思われる塩と醤油も持ってきてあり、わざわざ箸まで付いていた。
…ただの商品にここまでするか？
とはいえ空腹には勝つ事ができず、妖狐の姿になって卵かけご飯をかき込む。
「……普通にうまいな」
あいつ料理得意なのか？
黒川さんと神風を起こして３人で食べたが、２人共大絶賛だった。
あとはさっきの子分２の発言が妙に気になる。
今後余裕があったら調べてみるか。
御神籤の王子様 ver.氷帝
大凶らしいで？攻めるん遅いわ
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ノア(プロフ) - けとるさん» 協力ありがとう( ^ω^ )３番だねー！ (2015年12月13日 14時) (
レス) id: 836babe48a (このIDを非表示/違反報告)
けとる(プロフ) - わし3がええ！ (2015年12月13日 10時) (レス) id: bfe4a96d52 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - リオンさん» うわぁぁぁ感想もありがとうございます！１番ですね！これからもご愛読よろしくです( ^ω^ ) (2015年12月13日 8時) (レス) id: 836babe48a (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - 楽しく読ませてもらっています。1番がいいです。英検、更新 頑張ってください。 (2015年12月13日 0時) (レス) id: cfd12bcb7b (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - こにーさん» ご協力ありがとうございます(=´∀｀)人(´∀｀=)３番ですね！ (2015年12月12日 17時) (レス) id: 836babe48a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノア | 作成日時：2015年12月5日 14時
