八十四話【神竜と龍神】 ページ39
豊「これが力なき者の最後よ」
そう言うと、豊臣はそのまますぐに、その場をあとにしようとした。すると、
「諦めて、たまるかよ」
瓦礫の下から、光り、そして同時に雷が出て、すぐに、
「雷神!爆雷!」
ドカンっ!
雷が瓦礫を爆破させ、そこからまた風香が現れた。
豊「貴様!」
風「まだ、終わっちゃぁいねぇよ。勝手に殺すんじゃねぇ!」
豊「あの海賊と言い、何故倒れぬ!」
風「(海賊。長宗我部さんの事か)神の力を持ってのこと、とでも言っておこうか」
そう言うと、すぐに風香は刀を握り直し、そして、
風「雷神龍。雷電龍!」
雷の龍を空へと放ち、雷の龍は曇り空を晴らした。
風「貴方に、天下も、明日も、絶対に渡さない!何があっても!」
豊「ならば貴様が統べるとでも申すのか?所詮は最強と言っておきながら、Aよりも弱い貴様に「あの人の名を口にするな!」」
風「テメェは知らねぇ。いままであの人がどれほど苦しんだか、どれほどの思いで、この戦場にいるのか。テメェは分からねぇだろうな。分かるはずもねぇ。テメェは最低最悪の、クズなんだからな!」
伊達軍(風香ちゃんがいつも以上に怖ぇ!)
風「それともう一つ、私は確かにあの人より弱い。でも、アンタには勝てる。最強はだてじゃねぇ」
豊「っ・・・・・」
風「私は、風と雷を司る神の使い手。この二つを持って、神竜の使うのなら、私は、天空を切り裂く、神竜とかす!」
そう言うと、風香は翡翠の目から、金の目と変えた。
伊(!?金の目?A?)
風「強くても弱くてもどっちでもいい。大切な人、私を救ってくれた人、私以上に苦しでいた人、これを、Aさんの言葉で表すとしたら、思いを力に、変えていく!」
そう言うと、すぐに風香は、力を刀に溜め、風と雷を同時に纏わせた。
豊「ハァー!」
豊臣は負けじと、風香に攻めていった。そして、
風「風雷神龍!雷電!爆風神龍!改!」
風香は風と雷を纏った神竜を放ち、その神竜は、豊臣に襲いかかった。そして、
風「倒れない理由だけど、私は神の力を持っての事って言ったけれど、じゃあ長宗我部さんも神の力を持っているのかって、なるわね。本当に倒れない理由は、ただ一つ。“諦めない強い心”。私達にはそれがある。貴方はそれを捨ててしまった。それだけのこと」
風香はそう言うと、すぐにその場で膝を着いた。
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