六十話【復活の若き虎！改造大要塞 日輪の脅威、東へ】 ページ14
その声は、ここでも、
風「ひっ！」
伊「？風香？」
長宗「どうした？」
風「み、耳が」
海「耳？」
風「なんだろう。Aさんの声が」
伊「アイツの声？ここからだと、聞こえない距離にいるはずだろ？」
風「そうなんですけど、なんか、聞こえて」
海「・・・・・なぁ、その声ってさぁ、何を言っているのか、分かるか？」
風「えっ？一応、分かるけど、それが何？」
海「なんでアイツの声が聞こえるのかが知りたくてな。悪いが、なんて言っているのかを、聞かせてくれないか？」
風「分かった」
薩摩にいるAの言う言葉をしっかり聞こうと、耳をすます風香。そして、怒りを抑えきれず、そのまま薩摩にいる兵達に聞こえるようにAは言い始めた。
貴「アンタ達は、いったい、何のためにこの戦場にいる！」
風「アナタ達は、いったい、何のためにこの戦場にいる」
貴「嫌々で、この戦場に無理矢理来させているのは分かるわ」
風香「嫌々で、この戦場に無理矢理来させているのは分かる」
貴、風「でも」
貴「戦場に立ったら最後、そんな弱気なことが通用すると思うな！」
風「戦場に立ったら最後、そんな弱気なことが通用すると思うな」
貴「戦場へと来た者達は、皆、己の志を胸に、必死に戦っている。でも、貴方達はどうなの！？」
風「己自身の志も愚か、弱気なことをグチグチと」
貴「そんな弱気な志を持ったまま、敵の目の前に立つんじゃねぇよ！」
風「この戦場に来たら最後、弱さは捨て、戦おうと思う意志を持ちながら」
貴、風「戦え」
貴「私は、いままで、大切な人を何人も死なせてきた」
風「兵でもない人までも、殺してしまった」
貴「いままで、出会ってきた人達までも失ってしまった」
風「好敵手である、私(風香)の大切な家族の命さえも、目の前で失わせてしまった」
貴「この戦場で、何人もの失った」
風「会いたい人にも会えずに、死んでしまった人もいた」
貴「将来。違う道進もうと思う人だっていた」
風「好きなことも、何もできないで、この世を去った人が、この戦国の世にいる」
貴、風「いままでに、数え切れない人が、この戦場で死んだのよ！/。」
六十一話【復活の若き虎！改造大要塞 日輪の脅威、東へ】→←五十九話【復活の若き虎！改造大要塞 日輪の脅威、東へ】
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