夜闇と末っ子 ページ25
零side
「れーにぃこわいです」
零「大丈夫。俺がいるよ。」
夜になると外の暗さを見るだけで体を震わせるA。そんなあの子をいつも抱きしめていた。
凛月「…だいじょうぶ?」
比較的夜は調子が良い凛月もAを心配してよく様子を見に来ていた。
零「ほら、電気をつけたらもう怖くないよ」
凛月「おひさまの絵かいたからもう夜じゃないよ」
零「Aにはお兄ちゃんが2人もいるから怖いものなんてないよ」
凛月「ぼくたちずっといっしょにいるからね」
凛月と対称的に日が沈むと体調を崩すA。それを大人はそれを許さなかった。
「やだ!ゆるしてください!おかあさん!おとうさん!」
「いいこにします!ゆるしてください!」
ある日、父さんはAを蔵に閉じ込めた。あそこは真昼間でも夜のようにくらい場所。
「れーにぃ、りーにぃ、たすけてください…」
家の中にいた俺たちにAの声は届かなかった。
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たんぽぽ - 面白かったです! (2023年5月7日 15時) (レス) id: 540503d116 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏 | 作成日時:2023年1月3日 19時