第73話 ジャックナイフ ページ24
桃の足が痙攣し始めている。
そうなれば圧倒的に不利だ。
だからといって諦めるような奴では無いのだが。
竜崎「千石は動体視力がとてもいい。越前や菊丸とは比べ物にならないほどな。九条と互角レベルだろうて。」
『………。』
私と同レベルの動体視力。
だとすれば、かなりの速さでもバッチリ視界に捕えることが出来るはずだ。
ジュニア選抜メンバーなだけある。
桃のボールを的確にスイートスポットで打ち返し、ゲームカウントはあっという間に５−３
そして遂に桃の足が限界を迎えようとしていた。
千石「！(ラッキー……！人の不幸を喜んじゃいかんいかん…)」
このままではサーブは打ててもリターンは無理な状態だが、千石サンは容赦なくコートの端へグイッと曲がるショットを返す。
桃「……(ｸﾞｯ」
桃は何かを思い出したような顔をしたと思ったら、ジャンプしたと同時に、両手のバックハンドで千石のリターンを捉えた！
今までは完治しているはずの右足を庇ったままだったが、それを振り切ったのだ。
ﾊﾞｺﾝｯ!!
ものすごい音とスピードと共に桃のラケットから放たれたのは『ジャックナイフ』という技。
それは体の重心を軸に振り子の原理を使い、前足に体重を乗せジャンプしながら打つという。
まさにナイフのように鋭く強烈な技である。
ただ千石サンは私と同じレベルの動体視力の持ち主であるから、なんとかボールは捉えられたらしい。
だが、的確にスイートスポットに当てたから返せるかといえばそうじゃない。
しかもそれがただのジャックナイフじゃないなら尚更。
ｶﾗﾝｶﾗﾝｯ
やはりジャックナイフの威力に負け、千石サンのラケットが吹っ飛んだ。
乾「これぞ桃流のジャックナイフ。」
普通のジャックナイフよりもためてから打つことによりさらに重い打球に変化させる。それが桃のジャックナイフ。
土壇場て完成させるとはまだまだ伸び代があるねえ。
その後も桃がジャックナイフを連発し、ゲームカウントはあっという間に５−４と追いつきつつあった。
ほんとに左足痙攣してるの…(笑)
次は千石サンのサービスゲームなので虎砲で一気に攻めるが、ジャックナイフで難なく虎砲を打ち返す。
するとネットの端に当たってボールが運良く相手側へ。
『あら……。』
運まで味方につけちゃった桃である。
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黒薔薇(プロフ) - Rena．さん» わあ！ほんとですね！訂正ありがとうございます。 (2021年1月28日 0時) (
レス) id: 6f4ddb4419 (このIDを非表示/違反報告)
Rena．(プロフ) - いつも更新お疲れ様です。ストーリーやキャラ設定が面白く、楽しく読ませていただいてます。所で試合終了の審判のコールですが、｢ヴァンバイ｣ではなく｢ウォンバイ｣だと思います。｢ウォン｣というのは英語で勝ったという意味なので恐らく。更新頑張って下さい。 (2021年1月27日 23時) (レス) id: 1c1efba1d7 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - ちぃさん» 大丈夫ですよ。またいつか更新するので読んでくれると嬉しいです。´`* (2021年1月23日 16時) (レス) id: 6f4ddb4419 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ - そうだったんですね。せかしてしまいすいませでした．．． (2021年1月23日 16時) (レス) id: 479f4193d5 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - ちぃさん» 読んでくださってありがとうございます。漫画が今友人に貸していて手元にないので返ってきたらまた更新致します。 (2021年1月23日 15時) (レス) id: 6f4ddb4419 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒薔薇 | 作成日時：2021年1月20日 16時
