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さて、どう説明しましょうかね…
奏良に『それは恋です！』なんて言っても頭にはてなを浮かべられるだけな気がするし…
今の奏良も自分の気持ちに気づいてなくて混乱してますし
直球かも知れませんけど、一くんのことをどう思ってるか聞きますか
まぁ、聞かなくても大体は分かりますけど…
一くんのことを好きだと奏良が自覚すれば一くんも告白しやすいですよね
藍子「直球ですけど奏良は一くんのこと、どう思ってるんですか？」
奏良「どう、って言われても…それって、好きか嫌いかってこと？」
藍子「まぁ、そうなんですけど、嫌いではないでしょ？」
あそこまで一くんのことで照れて嫌いという答えは出ないだろう
奏良「うん…藍子が言いたいのって恋愛の話？」
藍子「そうですね」
奏良「即答なのか…私、恋とか分からないんだよね。藍子と倉持見てたらいいなーとは思うんだけど…」
いいなと思ってくれてるのか
それは嬉しいな
藍子「ならこの人となら付き合いたいって思える人ってパッと出てきませんか？」
奏良「…いる」
おぉ！
藍子「誰か聞いても、大丈夫ですか？」
そう聞くと奏良は少し間を置いて赤くなった顔を隠しながら
奏良「か、一也…」
と小さく答えた
これは、かなりレアだな…
照れてあたふたしてる奏良はめずらしい
奏良「私が一也のこと、好き…？」
藍子「心臓が痛い答え、出ましたか？」
奏良「でも、たまに苦しくなるんだけど…」
苦しい…？
藍子「どういう時ですか？」
奏良「その…一也が他の子と付き合うとか考えたり、他の子の方がお似合いだなって考えたりした時…」
嫉妬だ…！
というか、普通はそんなこと考えたくないですけど…
藍子「一くんのことが好きだからですよ」
奏良「そう、なの？」
藍子「ハッキリ言うと嫉妬ですね」
奏良「し、嫉妬…私、心が狭いのかな…？」
いや、奏良より一くんの方が嫉妬深い気がしますけど…
藍子「違いますよ。人を好きになったら嫉妬なんて普通のことですよ。だって、その人の一番は自分でありたいし、好きな人の隣にはいつだって自分がいたいって思いますから」
奏良「…藍子も？」
藍子「当たり前じゃないですか」
それでも、その人のことが好きなことには変わりない
私だって洋くんのこと、誰かに譲りたくない
それくらい好きなんだ
藍子「私にだって独占欲はありますからね」
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作者名：菜々子 | 作成日時：2019年8月30日 20時
