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一くんと何かを話してリラックスしたのか、奏良の顔色は少しよくなっていた
倉持「いい感じなんだけどな」
藍子「一くんと奏良ですか？」
倉持「あぁ、前に御幸から相談されたことがあってよ。自分の簡単さに嘆いてた」
自分の簡単さ？
藍子「一くん、自分のこと簡単だと思ってるんですか？」
なわけないよね？
倉持「いや、恋愛に関してだよ。前まで違う子が好きだったのに今は谷津重が好き…自分の恋心が他の子に向くのが早過ぎないか心配してたぞ」
藍子「私は別にいいと思いますけど…え、今まで一くん好きな子いたんですか？」
そんな話聞いた事ない
倉持「いたらしいぞ」
藍子「へぇー、誰だったんでしょうか？」
倉持(まさかここまで鈍感だとは…)
あれ？洋くん黙ったけどどうかしたのかな？
あ、奏良は一球目見ましたね
二球目は…
カッ!
えぇ?!スライダーを長打に?!
館さんびっくりしてるよ
「今度の子は長打かいな！」
奏良、自分でもびっくりしてる…
そうだよね、スライダーだもんね
私も打てると思わなかったし
藍子「奏良！」
奏良「藍子…館さんの球、重かったね」
藍子「はい、でも楽しかったですね」
奏良「うん、楽しかった。バッターの気持ち、少し分かったかもしれない」
藍子「新鮮でしたよね」
いやぁ、いい経験ができた
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作者名：菜々子 | 作成日時：2019年8月30日 20時
