倉持洋一の彼女3 (ページ31)

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奏良「なんか、心配して損したな…他、聞きたいこと何かある？」

藍子「…一つだけ」

奏良「何？」

藍子「丹波さんがデッドボールで倒れた時、奏良、寂しそうな顔してた気がして…聞いていいか分からないんですけど…」

特に、父親が医者だと話した時

奏良「私、お母さんから虐待されてた…お父さんは傷の手当てをしてくれてたんだ。お医者さんだからって…

そこから少し興味が出てきて、いろいろ調べたんだ。分からないところはお父さんに聞いたりして…

でも、もういないんだ。お母さんが嫌になって出ていったから…」

藍子「…ごめんなさい。嫌なこと聞きましたね」

奏良「別にいいんだ。昔は自分が疫病神だと思って過ごしてたから…割り切れてる

それに、もういいんだ」

藍子「え？」

奏良「高校で友達ができた…それがすごく嬉しいから」

聞いてくれてありがとうと言って奏良はふわりと笑った

ありがとうを言わないといけないのはこちらなのに…