倉持洋一の彼女3 (ページ28)

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倉持side

丹波さんが顔にデッドボールを食らった

その事がショックなのかいつもより皆口数が少ない

俺も例外ではないが…

そう言えば、谷津重に呼ばれてたっけ

風呂に入るとちょうど御幸もいた

御幸「おー、倉持。奏良から呼ばれてたの覚えてるか？」

倉持「当たり前だろ。つーか、お前は知ってたんだな。谷津重が抱えてるもの」

御幸「…まぁな。藍子がマネージャーを送りに行った時に教えてもらった。聞き出したの方が合ってるかもしれねぇけど」

あー、あの時か

最近って言ったら最近だな

倉持「聞き出した、ねぇ？何やったんだよ」

御幸「んー、ちょっとヒートすぎて奏良をビビらせた。そしたら弱い部分っつーの？そっから引き出した」

倉持「好きな子ビビらせてどーすんだよ」

御幸「反省してるって…でも、アイツの話、耳塞がないで、ちゃんと聞いてあげて」

コイツがここまで言うのか…

どんな可愛い子や綺麗な子に告白されても「興味ない」か「迷惑だ」で断ってたやつが…

倉持「そりゃ当たり前だろ。藍子の友達でもあるし、俺のクラスメイトなんだからな」

御幸「はぁ、そうだよな…でも、なんか悔しいな」

倉持「おい、こんな時まで妬いてんのか？」

御幸「うっせー。そういうもんだろ？好きな子の秘密は自分だけ知ってればいいって思うのはさ」

よく言うぜ

倉持「藍子のこと、俺より知ってたやつが言うセリフかよ」

御幸「はっはっはっ！まぁな」

倉持「まじでムカつく！」

御幸「先上がるわ。お前も後で来いよ」

倉持「あぁ」

御幸、お前は聞き出したって言うけど、谷津重はそんなこと思ってないと思う

多分、お前に話したいって思ったんじゃねぇの？

それだけ谷津重はお前のこと、信頼してるんじゃねぇのか？

倉持「はぁ、早く気づけばいいのにな」