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「ミュセルーーー!!」
それから数時間後、乱暴にドアが開け放たれたかと思うと、入ってきたのは髪の乱れたヤムライハさん。
『頼むからもっと静かに入ってきて下さい…
それと、髪と帽子が乱れてますよ。』
「ご、ごめん…」
そう言うとヤムライハさんは少し落ち着いたのか、しゅんとして髪を整えた。
『それで、どうかしました?
もう魔法が出来たんですか?』
「あ、そうそう!そうなのよ!!
今度こそ完璧な術式ができたのよ!
実験はまだだけどね!」
さっきの落ち着きなんてどこ吹く風。
ヤムライハさんはそう言いながら嬉嬉として床に魔法陣を書き始める。
『え……まさか図書館で実験するつもりで…?』
「ええ!せっかくだからミュセルが見てるところでやりたいなって!」
『はぁ…まあ今は誰もいないから別にいいですけど……』
使われてるのは8型だし…失敗しても周りに及ぼす被害は少ないだろう。
誰もいないから多少うるさくしても問題ないし。
「よし!魔法陣はこれで完成よ!
ヒゲは流石にあれだから髪を伸ばしましょ!」
『えっと…誰の髪を伸ばすんですか…?』
「そういえばそうね…うーん、仕方ないわ。
ここは私が……」
『…私がやりましょうか?』
そう言うとヤムライハさんはぱちぱちと目を瞬かせた。
「いいの…?」
『別に髪が伸びたところで困りもしませんし。
それにヤムライハさんは外から見てた方が、失敗した時の反省点を把握しやすいんじゃないですか?』
「そうかも……ありがとうミュセル!
それじゃあ始めるわよ!」
『はい』
ヤムライハさんが杖を構えると床の魔法陣がカッと光る。
と、その直前に見えた床の術式に違和感を覚えた。
……あれ?この術式、間違えて…
なんて思った頃にはもう遅く。
「きゃぁああ!?」
光が落ち着いた頃にヤムライハさんの悲鳴が聞こえた。
『なんですk………ん?』
…あれ?髪が………あれ?
「ミュセルの髪が短くなってるぅう!?」
『あー…やっぱり…あの術式、逆になってましたよ……』
術式と同じく髪も反対に短くなって。
髪に手を伸ばしてもいつもの三つ編みはなくて、代わりにおかっぱ頭になっていた。
み、短くしたの初めてだから慣れない……
「ご、ごめんねミュセル……
すぐに伸ばす魔法を作るから!」
『いえ、大丈夫ですよ。実験台を申し出たのは私ですし。』
「ありがと……っていうかミュセル。」
『はい?』
「あなたその髪型めちゃくちゃ似合ってるわよ…?」
『えっ』
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紀美野愛(プロフ) - ranuさん» ほんとですか!ありがとうございます!私も白雪姫の回は気に入ってるのでとても嬉しいです笑 (2016年7月21日 9時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
ranu - 白雪姫の話めちゃくちゃ面白かった!!!ミュセルとジャーさんのツッコミ確かになwwww都合良過ぎるししかもsi体愛好家の●●で目覚めるってwwwww・・・・まぁとにかく、めっちゃくちゃ吹き出しました。。。。 (2016年7月20日 20時) (レス) id: a075aa479c (このIDを非表示/違反報告)
紀美野愛(プロフ) - カマズミさん» あぁ!ビーチバレーか!ありがとう!落とし穴wwww (2016年3月7日 21時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
カマズミ(プロフ) - フツーにビーチバレーとかかなー、って思ったら下にすごい人がいたww (2016年3月7日 21時) (レス) id: f71029ae57 (このIDを非表示/違反報告)
紀美野愛(プロフ) - むすさん» 待って笑ったwwwww館長さんが真顔で落とし穴作ってるとこ想像しちゃったんだけどwwwww (2016年3月7日 20時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
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