【マギ】愛書家少女は恋を知らない。【ジャーファル】

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｢大体これおかしいんですよ！
なんで王子のキスで白雪姫が目覚めるんですか！
どんなご都合主義だ！！｣

『ディ○ニー敵に回したら怖いんでやめて下さい。』

｢もーただのおとぎ話にそんなに突っ込まないでよ〜｣


んー、でも確か本当はこのシーン少し違ったわよね。

というかいくつかストーリーあった気がするけど…


『白雪姫の遺体を運ぼうとした時、従者の1人がつまずいて喉からリンゴが飛び出して生き返る…ですよね。』

｢ええ、原作はね。｣

『あ、じゃあダメですね。
飴ばっちり飲み込んじゃいました。』

｢知るか！｣


そんな会話をしても、子供たちからの視線は相変わらず痛い。

｢はやくやれ｣という視線がビシビシ刺さる。


……やるわけないでしょ…

しかしそんな言葉でこの場を乗り切れるなんてことはないだろう。

ピスティ団(仮)こわ……


チラッと隣の腹黒王子様を見る。


『…どうします？』

｢どうもこうもないでしょ。
とりあえず白雪姫を生き返らせればいいんです。｣

『はい？』


そういうこと……なの？

え、ちょっと違くない…？

というかどうやって生き返らせるのよ。


｢運んでる途中につまずくだけで生き返るんだから、要するに白雪姫を蹴っ飛ばせばOKなわけです。｣

『いや全くOKじゃないですよ。
あなたお姫様を蹴っ飛ばす気ですか。』

｢私じゃないよ。｣


そう言うとジャーファルさんは棺の近くにいた7人の子供たちの方を向いた。


｢出番です、小人さん。｣

『えっ』

｢｢｢え！出番！？｣｣｣


……あーーーー、なるほど…

そういうことね。悔しいけど名案かも。


｢はい。ってことで白雪姫のこと叩き起して下さい。｣

しかし小人さん達は少し戸惑う素振りをする。


｢え、いいのー？｣

｢王子様が起こすんじゃないのー？｣

｢そうそう、王子様のキスで生き返るんじゃないの？｣


『いいんですよ、いきなり来た変態王子様じゃなくて優しいあなた達に生き返してもらう方が白雪姫も喜びます。』

｢こらこら！話をねじ曲げるな！｣


そんなピスティさんの言葉は聞こえないふり。

小人さん達は私の言葉を聞いてぱあっと笑顔になった。


｢うん！じゃあ起こすー！｣

｢わーい！｣

｢白雪姫起きろー！｣

｢あはは！起きろ起きろー！｣


『いたたたた！！痛い痛い痛い！！
起きた！起きました！起きましたからちょっとストップ！！！』


………たたき起こせと言われたとはいえ、起こし方が雑すぎですよ小人さん…

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