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第零夜 幻想なりて、人愛し、妖愛し ページ1

時は、人と妖が共に歩む幻想たる時代。

人は妖と手を結び、

妖は人と手を結んだ。

そして、平和な世界が作られる。

人は大いに喜んだ。

妖は人のいぬ場でほくそ笑んだ。

また、それさえ幻想だと、人は気付くのが遅すぎた。

妖は人の技術を取り入れ、力を増していく。

人はそれに抗う術もなく、嗚呼哀れかな、散っていく。

その危機に、誰もが英雄を求めた。

誰か、と哀れに助けを求める人に、英雄はいない。


それならば、自ら立ち上がれ


嘆く人々の世に、光を灯すために。

願った妖と、祈った人。

願いと祈りは確固たる現実になりて、世を動かしていく。

まだ人と共存を目指す妖と、妖を倒すことを目指す人。

人は主に、妖は従に。

陰陽道に従い、人は陰陽師になりて。

同じ目的を持った者達で出来上がった武力組織を、人は英雄と見た。

これは、時代を駆け抜けた人と妖の物語。

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作者名:いちごみるく | 作者ホームページ:シフォン  
作成日時:2013年11月28日 23時

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