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A「いや、その…。リクオさんのそばにいつもいるから、お付き合いしていらっしゃるのかな、と思いまして、」
しどろもどろになりながらAはリクオに向けていた視線を自身のカップに移していく。
しばらくの沈黙の後リクオは確認するように言った。
リクオ「付き合う…って、僕と氷麗が恋人同士ってこと?」
A「…違うんですか?」
リクオ「僕と氷麗が?」
A「はい」
何度も尋ねるリクオにAは再び視線を戻す。
そして再度の沈黙。
リクオ「いやいやいやいや、違うよ! 僕と氷麗はそんなんじゃないし、」
ーーー僕が好きなのは君なんだけどなぁ。とリクオは心の中で呟いた。
リクオが両手を顔の前で振り、全力で否定するのでAは拍子抜けした様子だ。
その後感じたことにAは驚いた。
リクオ「安心した?」
A「はい、安心しました」
そうAは安心したのだ。氷麗がリクオの特別じゃないと知って。
リクオ「どうして?」
A「えっ」
するといつのまにか立ち上がっていたリクオがAの隣に座る。
とっさに向いたすぐそこに彼の顔があって、Aは言葉を詰まらせた。
A「どうしてって」
リクオ「何で安心したの」
真剣なリクオの瞳に吸い込まれそうになり、思わず視線をそらすA。
ーーーどうして私はホッとしたんだろう。
自分のことでわからないことがどんどん増えていくことにAは困惑していた。
そんな彼女にリクオが再び口を開きかけた時、お手伝いさんが朝食の知らせにやってきて、会話は途切れた。
リクオは笑顔でお手伝いさんに応えると、立ち上がってAに手を差し出す。
リクオ「行こっか」
Aは申し訳なさそうに小さく頷いてリクオの手を取った。
そしてその手をAはすぐに離そうとしたのだが、リクオがそれを許さず、そのまま彼女の手を引いて歩き出す。
唐突のことにAはつまずきながら一歩を踏み出した。
リクオ『嬉しいねぇ、俺に興味を持ってくれて』
Aは脳裏に響いた彼の声に体を強張らせ、思わずリクオに取られていない方の手で口を覆う。
ーーー何で今それを思い出したの!?
Aの手に力が入ったことに気付いたリクオはAの顔をうかがって目を見開いた。
そして心の中でこう思うのである。
ーーーだからその顔、僕以外に見せないでよ。
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ピエロタ(プロフ) - とても面白いです！ぬら孫大好きで拝見させていただきました（笑）これからも頑張ってください！ (2018年4月23日 17時) (
レス) id: aeaffe1cd4 (このIDを非表示/違反報告)
桜蝶姫(プロフ) - めっちゃドキドキして見てます！次が楽しみすぎて更新の通知が来るごとに心が喜びの舞を舞います！w更新楽しみにして待ってます！頑張ってくださいね！ (2018年4月3日 16時) (レス) id: 7661e16b5d (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 次どうなるんだろうと思って進もうとしたら終わっていて、うわぁー!!ってなりました(笑)気になります！更新待ってます！頑張ってください！ (2018年4月1日 19時) (レス) id: 3d5bc7771c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：moon | 作成日時：2017年3月31日 22時
