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A「それは違いますよ、リクオさん」
リクオ「え?」
A「自分が認められないものを、他人にどんなに説得されったって、自分が納得しない限り、認められないものです」
リクオは正面を向いてAの横顔を隣で見ていると、Aがリクオの方を向いて立ち止まったので、リクオもつられて立ち止まる。
Aは両手をグッとかまえ、微笑んだ。
A「だから私が、氷麗さんに認めてもらえるよう、頑張りますね」
リクオがその笑顔に呆気にとられていると、引き返してきた氷麗にいきなり手を引かれ意識を現実に戻す。
氷麗「リクオ様、行きますよ!」
氷麗の言葉を聞き流しながら、リクオはAの笑顔にこう呟いた。
リクオ「…僕、氷麗に負けた気がするよ」
氷麗「はい?」
連れ去られたリクオを眺めて再びAは至極楽しそうに笑った時。
「…て、き……て…、」
かすかに聞こえた声とおぼしき音が頭の中に響き、Aはその顔から笑みを消した。
Aはざわめく心で耳を澄ますが、もう何も聞こえない。
そして前を見るとリクオと氷麗は何も気にすることなく歩いていた。
Aは気のせいか、と2人の後を追った。
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一同は各自あてられた部屋(男子は1階、女子は2階)に届けられていた荷物を確認し、リビングに集まった。
清継「さあ! 早速みんなで例のピアノを見に行こうじゃないか」
清継の言葉にあからさまに顔をしかめるカナにAは苦笑いする。
ピアノのある部屋は1階にあるらしい。
リビングを出て廊下を歩く途中、カナはAに「急に離れないでね」と念を押して、しがみついていた。
Aはこんな真っ昼間から出ないと思いますよ、となだめながら、内心は楽しくてしようがなかった。
Aは友人とどこかに出かけること自体がなかったこともあって、始終楽しそうだった。
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清継「ここが例の部屋だ!」
勢い良く扉を開けた清継は薄暗い部屋を進み、カーテンを開けた。
一同も中に入り、座れば窓の外の海が見えるよう部屋の中央に置かれたグランドピアノに近付く。
沙織「で、これが音が出なくなるピアノ?」
沙織が確認すると清継は大きく頷いた。
A「ずいぶん古いピアノですね」
清継「その通りだ、雲井君。このピアノはこの別荘よりももっと前に作られたものだったんだ」
氷麗「じゃあ別荘を建てて、ピアノは新しいものにしなかったってことですよね」
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ピエロタ(プロフ) - とても面白いです！ぬら孫大好きで拝見させていただきました（笑）これからも頑張ってください！ (2018年4月23日 17時) (
レス) id: aeaffe1cd4 (このIDを非表示/違反報告)
桜蝶姫(プロフ) - めっちゃドキドキして見てます！次が楽しみすぎて更新の通知が来るごとに心が喜びの舞を舞います！w更新楽しみにして待ってます！頑張ってくださいね！ (2018年4月3日 16時) (レス) id: 7661e16b5d (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 次どうなるんだろうと思って進もうとしたら終わっていて、うわぁー!!ってなりました(笑)気になります！更新待ってます！頑張ってください！ (2018年4月1日 19時) (レス) id: 3d5bc7771c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：moon | 作成日時：2017年3月31日 22時
