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リクオ『一緒に帰ろうよ、折角会えたんだから。浮世絵町でしょ』
にっこりと拒否の余地を与えてくれそうにない笑顔でリクオにそう言われたAは靴箱にもたれかかって彼が来るのを待っていた。
彼の笑顔には有無を言わせない迫力がある。
まあ、それは妖怪の畏と呼ばれるものなのだが、Aがそんなこと知るはずもない。
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リクオ「ごめんごめん、待たせちゃって。行こっか」
息を切らしたリクオにAは眉をひそめる。
A「そんな走らなくても良かったのに。大丈夫ですか」
放課後の校舎に人はほとんどおらずグラウンドから運動部の声がかすかに響いていた。
リクオ「いやあ、Aちゃんが逃げちゃうって思ってさ」
リクオが冗談っぽく笑うのでA思わずムッとする。
A「そんなこと…」
リクオ「したでしょ、さっき。僕が止めてなかったらもう2度と会うつもりなかったんじゃない?」
そう言われてAは言葉に詰まった。
また1年後にいなくなるリクオにさらなる感情を持ちたくない。
そう思ったからこそ彼女は逃げようとしたのだ。
A「どうして…そう思うんですか」
リクオ「3年前もあれ以来会えなかったから」
僕はずっと会いたかったのに、とリクオは心の中で呟く。
しかしバツが悪そうに俯くAの手を取って歩き出した。
リクオ「ほら行くよ、Aちゃん」
Aは突然の移動に少しつまずきながらリクオの隣に並ぶ。
するとリクオは満足そうに笑って、手を離した。
その笑顔にAは慌てて顔を逸らし、そして気付く。
A「な…!名前知ってたんですか、私の」
リクオ「うん、一応ね。雲井さんって呼びにくかったからAちゃんにしようと思って」
言いながらリクオは鴉天狗に調べてもらったとか言えないなあと苦笑いした。
そんなリクオに苗字呼び捨てでも良かったのに、とAは小さく呟く。
男子に下の名前で呼ばれるという慣れない恥ずかしさを感じている彼女の気持ちなどお構いなしに、リクオは彼女の頭をポンポンと撫でた。
Aは困惑して思わず立ち止まる。
リクオ「僕は奴良リクオ、これからよろしくね。Aちゃん」
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ピエロタ(プロフ) - とても面白いです！ぬら孫大好きで拝見させていただきました（笑）これからも頑張ってください！ (2018年4月23日 17時) (
レス) id: aeaffe1cd4 (このIDを非表示/違反報告)
桜蝶姫(プロフ) - めっちゃドキドキして見てます！次が楽しみすぎて更新の通知が来るごとに心が喜びの舞を舞います！w更新楽しみにして待ってます！頑張ってくださいね！ (2018年4月3日 16時) (レス) id: 7661e16b5d (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 次どうなるんだろうと思って進もうとしたら終わっていて、うわぁー!!ってなりました(笑)気になります！更新待ってます！頑張ってください！ (2018年4月1日 19時) (レス) id: 3d5bc7771c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：moon | 作成日時：2017年3月31日 22時
