【あんスタ】裏切られたのに、五奇人とうざっ隊が過保護なんです【裏切り】

♯5　戦場 ページ7

儷子ちゃんは、冷たい笑みを浮かべます


私は自分の置かれている状況を把握しました



儷子ちゃんは、カッターナイフで傷つけた自身の肌を

A先輩が切ってきたんです！



と言って、罪を着せる気のようです




さ〜て、どうしましょう
みんなが悲鳴に気付き、屋上まで上がって来るまであと少し…
それまでに誤解を解けるような証拠を残さなければ、偽りの「私」でさえも悪者にされてしまいます


でもこういうゲームは嫌いではありません
よく渉やししょーと一緒にやりましたね…謎解き…
懐かしいです

そうですね…
こうなったら強硬手段に出てみましょうか☆


儷子ちゃんの手をつかんでみます



「なにすんの！？」

儷子ちゃんはじたばたと暴れます
そんな暴れないでください…手当してあげるだけですから



「……儷子ちゃん、手当てしてあげる…！おっと、逃がさないよ？」




実は僕、


無駄に握力だけは４０あるんですよ☆



＿＿＿＿はーい、今ゴリラみたいだなと思った人出てきてくださーい☆



とかいう茶番は置いといて。


常備している消毒液を吹きかけ、血液をふき取ったあと、絆創膏を貼ります


「僕」も「私」も、手当てには慣れているのでこの作業は簡単でした



これで一件落着☆



「な、なによ…生意気…！」


儷子ちゃんはせっかく貼ってあげた絆創膏をはがすと、もう一度カッターを使い、傷を増やしました


生意気なのはどっちなんでしょうかと聞きそうになります
わざわざ先輩が手当てしてあげたのに…

はっきり言います。この子めんどくさいですね！！！



また消毒液を構えて戦闘態勢をとっていると



「な、なにをしてらっしゃるのですか…！？」

赤い髪の男の子が先頭の、一年集団がやってきました

一年生ですか…

一年生はまだあまり親しくありませんね



仲良しなのは生徒会の桃李と軽音部の葵兄弟、あとは演劇部のましろんぐらいで、
ほとんど顔見知り、味方は少なそうです

うーん、不利な状況ですねこれは


こういう時に３年生がいてくれたらよかったのに…
と、思いましたがそれは胸の奥にしまい込みます



「A先輩が…っ…カッターで切ってきたの…！
気に食わないからって…うっ」


「違うよ！！私は儷子ちゃんがカッターで腕を切り出すから手当てしてあげただけなの…！！」



さて。私のほうは言い訳にしか聞こえないですが…どっちが正しいのかは見て判断してくださいね！

♯6　悪夢→←♯4　狂い始める運命の歯車

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す