泣き虫01 ページ3
「南沢さんはよーっす」
「浜野と速水か、おはよ」
朝一番に、
浜野と速水が挨拶をしてきた。
朝に弱い俺は、少しうるせー……と感じつつ、返事をする。
「今日もイケメンっすね」
「浜野は速水とは裏腹に元気だな」
「え?そうか?
速水はこれでも元気な方っすよ」
「……はい、一応気分はいいです」
「……そうか」
そう軽く流しといて、
・・・
あいつを探す。
「あのさ、倉……」
「ちゅーか南沢さん!」
浜野が俺を呼ぶ声で、
俺の言葉はかき消された。
「これ!
この歌、聴いてください!」
そう言われ、
速水のヘッドホンを手渡された。
「……」
俺は仕方なく、そのヘッドホンを耳に当てた。
ヘッドホンから聴こえてくるのは、
切なさそうな女と男の声。
「……なに、これ」
「それ、「泣キ虫カレシ」っていうやつなんすけど、
泣けるんですよーー」
……とか言いながら笑ってるけどな。
と、浜野に一ツッコミして、ヘッドホンを外す。
「……で、だからなんだよ?」
「いやー、南沢さんにも聴いてほしくて……
ってやばっ、もうチャイム鳴る!
南沢さんまたねーー!」
元気良く手を振る浜野と、
浜野の隣で小さくお辞儀する速水を見送って、
俺も教室へ向かう。
入った途端に、チャイムが鳴って、授業が始まる。
《泣き虫に魔法を 涙止まる魔法を》
授業中、
あの歌が、
俺の頭から離れなくて、
俺の脳に何度もリピートされた。
*
ラッキーアイテム
雷門ユニホーム11番
20人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
常連客 - 佐倉 照:Reさん» いえいえ、全然曖昧じゃありませんよ!とっても素晴らしいです。頑張っちゃて下さい。これ、神作ですから<(`^´)> (2015年7月20日 16時) (レス) id: 3322158484 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉 照:Re(プロフ) - 常連客さん» すみません、曖昧な表現で笑 ありがとうございます^^ (2015年7月11日 12時) (レス) id: bb3e171dee (このIDを非表示/違反報告)
常連客 - また見に来ました。いつ見ても感動的ですよね、南倉で剣城の片思い(?)的なのと、速浜(?)浜速(?)の続きが気になっちゃってたりします!これからも、更新頑張って下さい。 (2015年7月11日 8時) (レス) id: 3322158484 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉 照:Re(プロフ) - カンナさん» ありがとうございます^^そう言っていただけて嬉しいです! (2015年6月17日 20時) (レス) id: bb3e171dee (このIDを非表示/違反報告)
佐倉 照:Re(プロフ) - 常連客さん» ありがとうございます^^頑張ります! (2015年6月17日 20時) (レス) id: bb3e171dee (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ