卌玖 ページ34
no side
飛んでいく頸。
炭治郎は違和感に気が付く。
『炭治郎君、本体は別だ。油断するな』
Aは炭治郎に追いついて背後に立つ。
魘夢の頸は汽車と繋がった。
「──────俺はこの汽車と"融合"した!」
魘夢は笑いながら話し続ける。
乗客は200人。
全員が鬼の腹の中にいるも同然。
「煉獄さん善逸、伊之助ーっ!
寝てる場合じゃない!!起きてくれ頼む!!
禰豆子──────ッ!!
眠っている人たちを守るんだ!!」
炭治郎の叫びに
汽車の屋根を突破って伊之助が飛び出す。
「猪突 猛進!伊之助様のお通りじゃァァァ!!」
Aは伊之助と炭治郎を見て即座に判断する。
任せても大丈夫だ、と。
『二人はこの前方車両を頼む!!
私は柱ではないから強制的な命令は出来ない!
君たちの意思が最優先になる!!
後は起きているはずの杏寿郎の指示に従え!』
Aはそう叫ぶと
伊之助の開けた穴から車両の中に戻る。
後を追って炭治郎や伊之助も戻り
指示通り煉獄を探す。
Aが後方車両に移動する時には
爆風が炭治郎たちの頬を掠めた。
Aは途中で煉獄とすれ違う。
その際にはハンドサインで炭治郎達のことを伝えた。
大きく車両が揺れて煉獄が移動していく。
Aは鬼の一部を斬り続けた。
『多いな、』
Aは斬撃を太く短くし
車両内の至る所に傷をつけていく。
あっという間に車内は血塗れになった。
『…………』
Aは鬼の血を踏み、歯を食いしばる。
『(炭治郎君はどこまでも優しい子だ。
まるでお師匠の様に、温かくて大きい存在。
彼は鼻が利くから強がりを言ったのが
バレてしまったのだろうか、)』
Aは苦笑いを零して刀を握る。
『鬼の頸を斬れ、炭治郎君、伊之助君……!!』
そう呟いてAは再び刀を振った。
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ねずこちゃんの『ね』は
『ネ』と『爾』で構成されてるんですが
変換を探しても出てこないんですよね。
なのでこの小説では
「禰豆子」と書かせて貰っています。
どうか許して下さい……
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沙羅(プロフ) - 邑さん» コメントありがとうございます!!長らくお付き合い頂いて本当に嬉しいです……!芽吹お師匠のところは私も書いてて泣きそうでした……今後は宇髄さん以外にも沢山の方が登場予定なので、ぜひよろしくお願いしますー!! (2020年2月2日 18時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
邑 - 前編から読ませて頂いています、凄くこの作品好きです!!師範のところ、もう、涙がぼろぼろでてきました...!! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 451c1f62e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2020年1月26日 21時