向い合わせの空【花宮真】 (ページ19)

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言葉のあやページ19

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昔の人は、なんて素晴らしい想像力を所持していらっしゃったのでしょう。

売り言葉に買い言葉、まさに今の私たちにはピッタリのことわざです。

むしろ私たちのためにある言葉、と言ってしまっても過言ではありません。

え？何故かって？そりゃあもちろん、決まってます。

花宮「Aー。大人しくお縄につけー、でないと痛い目見るぞー。」ｷﾞｷﾞｷﾞ

貴「どっちがパクれるかと言ったら貴方の方でしょう。いい加減諦めてご自分の肥溜めに戻ってくださいよ。私このままじゃ風邪引いちゃいます。」ｷﾞｷﾞｷﾞ

花宮「知るか、つべこべ言わずにとっとと開けやがれ。壊されてぇのか？」ｷﾞｷﾞｷﾞ

貴「断固としてお引き取り願います。そしてコンクリートに頭をぶつけて死になさい。それにどうして私に構うんですか。」ｷﾞｷﾞｷﾞ

花宮「テメェがさっき自分の口で言ったんだろ。啼かせるもんなら啼かしてみろって、だからわざわざ迎えに来てやったんだよ。」ｷﾞｷﾞｷﾞ

貴「それを有言実行しようとするなんて貴方は馬鹿ですか？馬鹿なんですね？わかりました。もう馬鹿として認めます。なので墓地へお帰りください。」ｷﾞｷﾞｷﾞ

花宮「誰が帰るか。そこからお前を引きずり出すまで、意地になってでも俺は食い下がるつもりはねぇ。わかったら今すぐに鍵を開けろ。」ｷﾞｷﾞｷﾞ

この押し問答を続けること、かれこれ20分。互いに一歩も引かず均衡状態に陥っています。

ハッキリ言ってこの戦い、有利なのはどう考えても花宮さん。だって私、バスタオル１枚で耐えしのいでるんですよ？

しかも非力な女子大生が大の男相手に、扉をこじ開けられまいと踏ん張るだなんて、無理です、無理。絵的にも無理です。

花宮「ハァ…仕方ねぇな……」ｽｯ

おや？気配が遠ざかっていきますね。

もしかして諦め………てない。諦めてない！なんか足音近づいてる！メッチャスピード出してる！思いっきり助走つけてやがる！

花宮「オラ！！」ドカッ!!

貴「キャァァァァァアッ！！何するんですか！！！」

花宮「お前がモタモタしてんのが悪りぃだろ。つーか騒ぐなよ、うっせーな。」ﾋｮｲｯ

貴「触んないで！持ち上げないで！話しかけないで！本気で怒りますよ！？」

花宮「バスタオルひん剥かれたくなかったら黙れ。俺の気が長くねぇのは知ってるよな？」

貴「～～～こんのｯ!!悪童がｯ！！！(泣)」

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