seventy-five! ページ37
その言葉にAは驚きも焦りも見せず、ただどうでもいいかのようにボーっとした態度を取っていた。
『てかさ、俺に何の恨みがあるわけ?』
「あら、今になって命がほしくなったの?」
『ちげぇよ。ただそれが聞きたかっただけ』
「いいわ・・・教えてあげる!あたしをフったからよ!」
『は?』
あまりにも小さくどーでもいい事だったので、間抜けな声を思わず出してしまった。
「私はこんなにもいい女なのに・・・!!愛されヒロインなのに!!
折角トリップして愛されるかと思ったら、原作にはいない貴方がいて、気になって告白してみれば断るし!愛されヒロインなのに好きになったら断られたのよ!それが許せないの!!」
さっきから色々わからない単語が多い。
原作?トリップ?愛されヒロイン?そんなのはこの世界にいないし実在するわけない。
この世界は漫画のような原作かも知れない。
この世界はトリップできるかも知れない。
この世界には必ず一人は愛されヒロインがいるかも知れない。
本当にトリップしてきたとしたら、それは二度目の人生だ。
大切に生きていく事が大切である。
けれど、こいつは間違っている。
確かにオレも夢小説というものはたまに読むし、主人公が愛されヒロインになっている。
それが王道だ。
しかしこの世界ではそれは通用しないのかも知れない。
こいつが愛されヒロインになれなかったように、この世界には愛されヒロインなんていない。
世界はいつも気まぐれで気分屋だ。
それを自分の思い通りにできるなんて思ったら、とても痛い勘違いだ。
『てかさ、』
Aが続きを言おうとしたら、阻まれた。
うぜぇ・・・。
「うるさい!言い訳なんて聞きたくないのよ!今頃、訂正なんて遅いんだから!
やっちゃって!!」
美裸野は叫ぶと、屋上のドアがキィと開き、数人の男どもが入ってきた。
どいつもゴツイ体をしている。まるでプロレスラーのような体型だ。
すると、男達はAを囲んだ。
「結構細ぇーな。兄ちゃん」
『ん?そう。これでもバスケやってんだけどな』
「こんな手応えのない男を落とすのは、乗り気がしねえが・・・あいつの命令だからな。
じゃあ、突き落とすぜ」
『ご勝手に』
男の一人がAに手を伸ばしてきて、腕を掴んだ。
ヒュッ
ドゴッ
「ぐはっ」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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カナ(プロフ) - sixty-sixでパンダがパンツになってましたよ! (2016年1月9日 19時) (レス) id: d40fc0c379 (このIDを非表示/違反報告)
鴉城 夕無(プロフ) - 梨奈☆さん» ほんとだwあざーっす!! (2014年12月31日 17時) (レス) id: ec74c00303 (このIDを非表示/違反報告)
梨奈☆ - 名前被ったwww面白いっす!頑張って! (2014年12月31日 9時) (レス) id: a5d4373b0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鴉城 夕無 | 作成日時:2014年12月28日 19時