act.2 ページ4
「おっ、泉じゃん。おは〜」
「ちょっとぉ！何、そのユルい挨拶は。気が抜けちゃったんだけどぉ！」
わぁ。挨拶しただけでこんなにぷりぷり怒られるなんて思ってなかった。泉はいつか怒りすぎて脳の血管が切れないだろうか。心配だ。
銀色の髪に綺麗な水色の瞳。キラキラとした美貌を持つこの美人さんの名前は瀬名泉。
口癖はチョーうざぁい。この小さいぁがポイントね。あだ名はセナイズで本人はあと一文字なんだから最後まで言いなよねぇ、と怒っている。いや、フルネーム呼びも俺はどうかと思うけど。
ごめんごめん、と謝りながら泉の左隣の席に座る。担任が面倒くさがりだから席は4月からこれでずっと固定されている。今はもう5月の半ば。席替えしたい人は文句をブーブー言っている。まあ、泉の隣だから俺はこのままでいいんだけどね。
ちなみに俺の左隣は羽風薫くん。羽風はあんまり学校にいないからこの席はほとんど空席だ。いや、毎日気づいたら羽風くんのイスには黒のお洒落なバックが乗っているから学校には来ているんだろう。
......もしかしたらこの黒のバックが羽風くん？
ついに無機物がアイドルになる時代になったのか。世も末とはこのことだ。
「え、気持ち悪。何急に顔を青くさせてんの？アンタ、顔はすごいキレイなんだからブッサイクな表情でそのキレイな顔を崩さないでよね」
「俺は貶されてんの？それとも褒められてんの？まあ、とりま、ありがとう」
「うぇ〜げろげろ。バックにウォークマン忘れたから取りに来たら何かラブラブ劇場が開幕されてたんだけど。まあ、そーゆーのに偏見はないけどさ、皆んなが見てる場所でイチャイチャするのはやめようね〜？」
「はぁ、何言ってんの羽風！さっさとウォークマンとってどっか行きなよねぇ」
羽風、と呼ばれた人物を見る。
金髪に灰色の瞳。うわぁ。イケメン。
気だるげに佇むその姿でご飯は五杯いけます。
さっきはバックかもとか思ってごめんなさい。
ちなみにもうお気づきかもしれませんが俺は無類のイケメン好きです。
まあ、恋愛対象は女の子なんだけどね。
「じゃあ、ウォークマンも取ったし俺は教室から出てくよ。退屈だしね。俺が出てったら心置きなく劇場を繰り広げていいからね」
じゃあね、なんて手を振りながら羽風くんは何処かに消えた。
名前の通り本当に風のような男だ。
羽のように風のように軽やかにやってきて薫りだけ残してフワリと消える。
そんな印象をもった。
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蒼井 - 月夜 黒輝さん» ありがとうございます！俺様と我輩もどっちも素敵ですよね〜。更新再開したのでこれからもよろしくお願いします！ (2019年7月14日 10時) (
レス) id: ff348a2def (このIDを非表示/違反報告)
蒼井 - サクさん» ありがとうございます！精一杯頑張るのでこれからもよろしくお願いします！ (2019年7月14日 10時) (レス) id: ff348a2def (このIDを非表示/違反報告)
月夜 黒輝(プロフ) - 凄く好きです！自分も推しは朔間先輩です！俺様ちゃんもいいし我輩もどっちも好きです！大好きです！続きが欲しいです！更新再開希望です！ (2019年7月11日 0時) (レス) id: 7066949ba0 (このIDを非表示/違反報告)
サク - 面白いです！更新、頑張ってください！応援してます (2019年2月15日 21時) (レス) id: 5e249cc371 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼井 | 作成日時：2019年2月1日 20時
