半兵衛猫 ページ7
｢……A君｣
そう呼ぶ聞き慣れた声と、座っている私の膝に白い何かが乗ってくる。
A『ん？どうしたの、半兵衛さん？』
そう、私の膝に乗ってきたのは半兵衛さんだ。
とても大人しくて、頭が良い。
……病を患(わずら)っていて、たまに吐血してしまうけれど…ね。
そんな半兵衛さんが、珍しく私の膝の上に乗ってきた。
半兵衛｢……A君…。｣
A『ん……？…あ、それ……』
半兵衛の小さな手には、ブラシが握られている。
半兵衛｢そろそろ、ブラッシングしてくれないかい？暑いんだ…｣
あ、そろそろ毛の生え変わりかな……
A『いいよ！それじゃあ、私の膝の上で良いから、後ろ向いてね？』
半兵衛からブラシを受け取るA。
半兵衛｢うん、わかったよ｣
Aにブラシを渡すと、後ろを向く半兵衛。
A『じゃあ、ブラッシング始めます！』
半兵衛さんのブラッシングを始めていく。
彼の毛はふわふわしていて、小さなゴミが沢山ついてたりしている。
だから今日もゴミが、彼の真っ白いふわふわの毛についている。
半兵衛｢♪｣
嬉しそうに、これまたふわふわした尻尾を振る半兵衛さん。
可愛い……。
A『毛……すごいですね…これは暑そう。』
半兵衛｢そうなんだ……。でも、もう寝られるよ｣
A『……ふふ……良かったです』
しばらくして、ようやく半兵衛さんのブラッシングが終わった。
半兵衛｢ありがとう、A君｣
A『はい！』
半兵衛｢じゃあ、僕は行くね｣
そう言うと、小さな足でちょこちょこと歩いて行く半兵衛。
……可愛いなぁ……。
この姿を今のうちにしっかり憶えておこう…！
そしていっぱい可愛がろう！
と、ひそかに心に誓ったAでした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 8人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
熊猫ネル(プロフ) - まゆさん» ふぇ！コメントありがとうございますううう！！本当にありがとうございます！これからも頑張ります！！(*^O^*)♪ (2017年10月3日 21時) (
レス) id: 93ad05045d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^皆可愛かったです^_^特に、元就君が可愛くて、キュンとしました！読んでいて、癒されました^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2017年10月3日 21時) (レス) id: 6e7873b815 (このIDを非表示/違反報告)
石田魅華(プロフ) - ローズさん» ありがとうございます♪ 嬉しいです´ω` (2017年4月6日 19時) (レス) id: a8ababb78c (このIDを非表示/違反報告)
ローズ - 元親狼可愛いいぃぃぃ！！ (2017年3月29日 2時) (レス) id: a6396ca631 (このIDを非表示/違反報告)
石田魅華(プロフ) - 零さん» わ！ありがとうございます！とても嬉しいです♪ (2016年12月29日 17時) (レス) id: 3ae7421fc9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：梔子ねるる | 作成日時：2016年8月14日 19時
