○純粋な彼は。19 ページ21
しょうがなく、口をそっと開ける。
ゆっくりと口にスプーンが入ってくる。
貴(流石に風邪引いてるからキスは…あ、いや。昨日のは事故だったんだよね。うん、そうだ)
込み上げてくる期待を必死に抑える。
ﾊﾟｸｯ
貴(やっぱりキスは………しないよね……)
食べながら、少し残念な顔をしてうつ向く。
ｾﾄ「どうしたんすか?」
貴「え!?い、いや何でもないよ！ あ、この林檎凄く美味しいよっ！ あははっ…」
ｾﾄ「そうっすかー、それは良かったっす！」
爽やかな笑顔が、私の胸を強く締め付ける。
貴(やっぱり純粋すぎるよ。セトさんは。)
少し目頭が熱くなってきたのが分かった。
貴(不味い、涙が勝手に出てきちゃう)
慌てて目を瞑り、寝たふりをした。
少し時間が経ってからセトが気付き、
ｾﾄ「あ、え!?え、ちょ、Aちゃんっ!?何で泣いて…大丈…………って寝ちゃってる?」
勿論、この声は聞こえていた。泣いているのにびっくりしたのか、椅子から立ち上がる音が聞こえた。でもすぐに寝ているのだと勘違いした。
ｾﾄ「………本当、可愛いっすね」
セトはぼやきながら、私の頬に伝う涙を手で拭い、その後に、頬に何かをした。柔らかい感触がした。
その後、ドアが閉まる音がして一気に部屋が静まりかえった。
独りになると我に変える。
ーああ、この感触は……
貴(え… キ、キキっ、キスっ!?//セトさん、今キスしてった!? …頬っぺにだけど)
慌てて頬に残る感触を手で抑える。
小さく呟いたみたいだが、私にははっきりと聞こえた。
貴(…可愛いって)
さっきのはただ、純粋に単純に好意などなく、やった行為かも知れないけど…
嬉しかった。
まだ、諦めるのも早いかもね。
ーーーーーーーーーーーーーーー
何か夢主ちゃん目線が多いですよね。
すみません…書いている内にだんだんそうなってしまうんですよ。いや、ちゃんとセト目線とか入れるんで心配しないで下さい…………ね?
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 70人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
☆アリス☆ - いつも読んでます！6万hitおめでとうございます！！これからも頑張って下さい！ (2015年1月20日 18時) (
レス) id: 0cb6f58b42 (このIDを非表示/違反報告)
みりん。⇔セト(プロフ) - ついに60.000hit超え！！！有難うございます！！凄く嬉しいです！これからも、何卒宜しくお願いします(´∀`*) (2015年1月19日 21時) (レス) id: 0cb6f58b42 (このIDを非表示/違反報告)
セト(プロフ) - みりん。⇔セトさん» ご想像にお任せするっす☆ (2014年12月27日 17時) (レス) id: 8967be9ffa (このIDを非表示/違反報告)
みりん。⇔セト(プロフ) - セトさん» 向こうって何処…？// (2014年12月27日 16時) (レス) id: 0cb6f58b42 (このIDを非表示/違反報告)
セト(プロフ) - みりん。⇔セトさん» 俺だけって言われるとなんかむず痒くなるっすね…//嬉しいっすよ、ほんとに。でもここじゃあれなんで、向こう行ったら…ね？ (2014年12月27日 16時) (レス) id: 8967be9ffa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みりん。 | 作成日時：2013年10月31日 2時
