塔の上の女騎士と姫�� ページ45
楽園の塔 最上階――
「今頃、評議院は完全に機能を停止している。
ウルティアには感謝しなければな…
アイツはよくやってくれた」
ジェラールはそう呟くと、
怪しげな笑みを浮かべていた。
「楽園にて全ての人々が
1つになれるのなら死をも怖れぬと…
全くバカな女である事に感謝せねばな」
「貴様が利用してきた者全てに、
呪い殺されるが良い!!」
エルザは怒りを露わにしながらそう言った。
「Rシステム作動のための魔力は手に入った。
あとは生け贄があればゼレフが復活する…
エーテリオンと、
Aの全魔力がぶつかり合った事により、
27億イデアの魔力が蓄積された
この魔水晶(ﾗｸﾘﾏ)にお前の身体を融合する。
そしてお前の身体は分解され、
ゼレフの身体へと再構築されるのだ」
「がっ!うあっ!!」
ジェラールはそう言った後、
最上階の大広間にある大きな魔水晶(ﾗｸﾘﾏ)に
エルザの身体を押し付けた。
「あぁぁぁっ!
くそっ!くそォっ!!」
必死に魔水晶(ﾗｸﾘﾏ)から
エルザは脱出しようとするが、
拘束された身体は言う事を聞かず、
もがいても自力で出る事は出来なかった。
「偉大なるゼレフよ!
今ここに!この女の肉体を捧げる!!」
ジェラールが叫んで宣言すると、
魔水晶(ﾗｸﾘﾏ)から魔力が溢れ始めた。
「ジェラァールゥー!!!!」
エルザは左目から涙を流しながら、
ジェラールの名前を叫んだ。
そしてエルザの身体は、
魔水晶(ﾗｸﾘﾏ)に取り込まれ――る事はなかった。
「おっと」
その人物はエルザの右腕を掴むと、
魔水晶(ﾗｸﾘﾏ)に取り込まれかけていた
エルザを引き摺り下ろした。
『んっ…』
するとその時、
目を覚ましたAは
ゆっくりと瞼を開けた。
Aは視界に入った桜色の髪に、
思わず気持ちが弾むのを感じた。
「Aとエルザは、
妖精の尻尾(ﾌｪｱﾘｰﾃｲﾙ)の魔導士だ。
お前に渡さねーぞ」
ナツは笑みを浮かべながら言い放ったが、
ジェラールは面白くなさそうにナツを見ていた。
「『ナツ…』」
「…」
ナツは黙ったまま目を覚ましたA、
ジェラールの魔法により気絶させられたグレイ、
安心した様な表情を浮かべるエルザを見ると、
いつもの調子で口を開いた。
「な〜にしてんだよ。
早く帰って仕事行かねーと、
今月の家賃払えねぇぞ…ルーシィが」
『ふふっ…そうだね』
その言葉に
Aが笑っていると、
ナツが側にやって来ていた。
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ゆき(プロフ) - ランドさん» ランドさん初めまして！そう言って頂けて本当に嬉しいです！！これからも温かく見守って下さると嬉しいです(^^) (5月20日 20時) (
レス) id: af9c55662b (このIDを非表示/違反報告)
ランド(プロフ) - いつも楽しみにしていて続きが気になります！これからも頑張ってください！応援してます！ (5月19日 13時) (レス) id: fd6767c807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2023年5月7日 4時
