想いを力に変えて�� ページ35
楽園の塔 最上階前――
塔の上空には、
既に大きな魔法陣が現れていた。
「この上か…」
グレイはそう言って、
楽園の塔の頂上を見つめた。
『…行こう』
Aがそう言うと、
グレイは地面に手をついた。
するとそこに、
氷で造られた梯子が現れ
Aとグレイはそれを使って
楽園の塔の頂上を目指した。
楽園の塔 最上階――
ジェラールはエルザに馬乗りにされ、
首元に刀を向けられていた。
「くっ」
「お前の本当の目的は何だ?」
エルザが問いかけるが、
ジェラールは何も答えなかった。
「本当はRシステムなど、
完成してはいないのだろ?
私とて8年間、
何もしてなかった訳ではない。
Rシステムについて調べていた」
「!!」
「確かに構造や原理は、
当時の設計図通りで間違っていない。
しかし、
Rシステムの完成には
肝心なものが足りていない」
「言った筈だ。
生け贄はお前だと…」
ジェラールはエルザにそう言うが、
エルザには通用しなかった。
「それ以前の問題さ。
足りていないものとは"魔力"だ」
エルザによって斬られ、
倒れたチェス盤に光が反射していた。
その付近には、
姫の駒と氷の駒と
騎士の駒と竜の駒が転がっていた。
「この大がかりな魔法を発動させるには、
27億イデアもの魔力が必要になる。
これは大陸中の魔導士を集めても、
やっと足りるかどうかという程の魔力だ…
人間個人ではもちろん、
この塔にもそれ程の魔力を
蓄積出来る筈がないのだ」
「…」
エルザはそう言うが、
ジェラールは沈黙を貫いていた。
「その上、
お前は評議院の攻撃を知っていながら
逃げようともしない。
お前は何を考えているんだ…」
「エーテリオンまであと3分だ…」
「ジェラール!
お前の理想(ﾕﾒ)はとっくに終わっているんだ!!
このまま死ぬのがお前の望みかァ!!!」
その言葉を聞いたジェラールは、
余裕げな笑みを浮かべていた。
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ゆき(プロフ) - ランドさん» ランドさん初めまして！そう言って頂けて本当に嬉しいです！！これからも温かく見守って下さると嬉しいです(^^) (5月20日 20時) (
レス) id: af9c55662b (このIDを非表示/違反報告)
ランド(プロフ) - いつも楽しみにしていて続きが気になります！これからも頑張ってください！応援してます！ (5月19日 13時) (レス) id: fd6767c807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2023年5月7日 4時
