心の鎧�� ページ28
「オイ、お前」
するとそこに、
下着姿のグレイがやって来た。
『エルザちゃん、
さっき言ってた子だよ!
名前はグレ――
「聞いてんのかよ!鎧女ァ!!」』
「くっ」
『エルザちゃん…!!
ちょっと!グレイ!!』
エルザの態度が
気に食わなかったグレイは、
エルザが座る椅子の足を蹴飛ばした。
尻餅をついたエルザと
グレイの間にいたAは、
2人の様子を伺う様に
交互に顔を動かしていた。
「…何をする」
「ここは魔導士ギルドだ。
鎧なんか着てんじゃねぇよ」
グレイは睨みながらそう言ったが、
エルザはそれを気にしていないかの様に
服に付いた埃を払いながら口を開いた。
「そういう貴様は、
何か着たらどうだ。
ここは変態のギルドか?」
「…!!」
『ふふっ…』
エルザの発言にAが笑いを零すと、
それをきっかけにギルド内で笑いが起きた。
「テメェ…」
『グレイ!乱暴はダメだよ!!』
「先に変な態度を取ったのはアイツだぞ!!」
『それでもダメ!!』
「けどよォ!!」
『女の子に乱暴なグレイなんか…大っ嫌い!!』
Aがそう言い放つと
グレイはショックのあまり、
その場で硬直していた。
「あははっ!
A、よく言った!!」
『あ、あれ…?
グレイにこれ言ったら、
ショックを受けるの…本当だったんだ…』
「なぁ、A。
さっきの台詞…
誰に教えて貰った?」
『えっ?カナだよ』
「カナァ!
お前かぁあっ!!」
グレイは激怒しながら、
カナの方へ向かったのだった。
『グレイがごめんね。
エルザちゃん、何処か怪我してない?』
「平気だ」
エルザはそう言って、
何処かへ向かって歩き出した。
時は戻り、現在――
グレイの身体を包み込んでいた炎が、
突然凍り付いたのだった。
「こんなのがナツの炎だァ?
笑わせんな!この偽物野郎が!!」
「ホッホウ!素晴らしい魔力だ!!
貴様もキャプチャーしてやるぞ!!!」
「ぐおっ!!」
「グレーイ!!」
ハッピーがグレイの名前を叫ぶも、
グレイはそれを避けられず
頭から飲み込まれてしまった。
しかしグレイは、
梟(ﾌｸﾛｳ)の口を無理矢理凍らせたのだった。
「オホゥ!冷たっ!!」
「早くエルザを見つけてAを助けねぇと!
Aとエルザを…連れて帰るんだ!!」
脱出したグレイはそう叫んだ後、
再び梟(ﾌｸﾛｳ)に向かって魔法を繰り出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 55人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆき(プロフ) - ランドさん» ランドさん初めまして！そう言って頂けて本当に嬉しいです！！これからも温かく見守って下さると嬉しいです(^^) (5月20日 20時) (
レス) id: af9c55662b (このIDを非表示/違反報告)
ランド(プロフ) - いつも楽しみにしていて続きが気になります！これからも頑張ってください！応援してます！ (5月19日 13時) (レス) id: fd6767c807 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆき | 作成日時：2023年5月7日 4時
