天への架け橋 ページ3
あれからだ
俺がこの方を慕うようになったのは
｢貴様ー！！教室でミサイルを飛ばすな！！！｣
｢はぁ？蓮巳何言って…って本当にミサイル飛ばしてるし！｣
｢アクションモノには必要不可欠らしいよ〜？｣
｢かおくんも見てないで止めろ！！｣
誰がなんと言おうと、あの方はボスの血を受け継いだ子だ
俺達とは根っこが違う
この世の裏側で産まれた人間だ
｢誰ですか！！運動場にミサイルを飛ばした大馬鹿者は！今すぐ名乗り出てきなさい！！｣
｢は、はい！｣
｢Aさん！また貴女…！！｣
｢ち、千秋くんが、戦隊モノで今度使うからって…｣
｢A！？俺を裏切る気か！？｣
闇を吸い取った花が、そのまま闇を生み出したかのように
真っ黒で、どうしようもないほど染まっていて
｢クラス全員連帯責任です！｣
｢はあぁ！？ちょっと！それはいくら何でも無いでしょ！俺はかおくんと違って止めてたんだし！｣
｢さらっと俺まで明かさないでよ！？バレてなかったのに！｣
なのに抗おうとする真っ黒な花が、とても愛おしい
｢な、な、なにしなきゃいけないんだろ？テストとか？｣
｢椚先生のテストは本当に勘弁してほしいな…Aちゃん｣
｢本当にそうだぞ…A｣
｢なんで私なの！？やったのは本当に千秋くんなのに！！｣
｢笑止千万！Aさんも割とがっつり協力してただろう！｣
守りたい、この一輪の小さな花を
それがいつかきっと、天にまで届くことを知っているから
俺は知っている
｢うぅ〜…！そんな目で私を見ないでよーー！！！｣
｢あ！逃げましたね！待ちなさい！！｣
その花がいずれ裏と表も、この世とあの世すら繋ぐ天への架け橋になることを
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作者名：なな | 作成日時：2024年3月23日 17時
