今の明星は ページ11
｢貴女は馬鹿すぎます｣
｢ごめんってば…あっ！｣
｢彼が先日私の元に来てくれたので、その際に少々昔の仮面を掘り出していまして…♪｣
｢懐かしい〜！これ持ってたの！？｣
そのマスクに思い入れでもあるのか、反省してすぐにお嬢様ははしゃいでいた
｢ええ。いつかまた使う日が来るかもしれないでしょう？｣
｢あはは！そうかもね〜♪今はもうばれてるけど…また、これ使いたいな…♪｣
｢ちょうど、もうじきSSですし。やってみたらどうです？｣
｢ぷっ、良いかもね〜♪｣
｢(SS…？)｣
え、その鳥のマスクをしてSSに…？
なかなかの勇気が必要だと思うんだが
｢また一緒にSS見に行く？｣
｢せっかく感動の再会が出来たんですし、零と行ってきたらどうです？｣
｢ん〜ん。やることあるからむり♪｣
｢なんで誘ったんですか｣
そこで、お嬢様は意味深なことを話していた
｢渉くんなら、共犯者になってくれるかな〜的な…♪｣
｢…はぁ。何をしでかすつもりですか｣
｢悪いこと♪｣
胸騒ぎがする
この自分ですら、"あの男"に警戒されて聞けなかった内容と…何か関わってるんじゃないのか
｢どうなっても知りませんよ｣
｢大丈夫だよ〜。私だってあの子がどうなっても知らないし｣
｢あの子？｣
｢うん！神さまの部屋からね〜、当時の、あの明星の動画を持って来いって言われてたんだけど｣
明星？
それは確か、二年生の…
お嬢様はいつもの優しい笑顔を崩さないまま、答えた
｢今の明星は一人じゃないでしょ？｣
｢…そもそも、貴女が余計なことをしなければ良いでしょう｣
｢あはは…わざわざ契約書まで書かされたから…｣
｢貴女の方が大丈夫なんです？そういう意味では、Aは一人でしょう｣
そういう意味…？
｢大丈夫でしょ〜。神さまに手出す愚か者はおらんじゃろうて♪｣
｢Aが年寄り好きなのは、中身が年寄りだからですか？｣
｢ただのタイプだよ！｣
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作者名：なな | 作成日時：2024年3月23日 17時
