癒し系彼女と居眠り王子【朔間凛月】 (ページ15)

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レポート15・ネックレスページ15

Aside

凛月くんは優しいけど、ちょっとずるい人

家に転がり込んできた私を使って、色んな人を不安にさせてる

｢ねぇA、こっちおいで｣

｢なぁに…今日、いつもよりいたずら多くない？｣

｢俺は可愛い彼女とスキンシップを取ってるだけなんだけど｣

｢かっ…！？ほら！もうからかってくる！｣

でも、お邪魔してる以上強く言えないのも本当

だから私も共犯者

はぁ、悪いことはしたら駄目って言われて育ってきたのに…

｢A、次からこれ付けていきなよ｣

｢うん！そうするね…♪｣

｢素直だねぇ♪｣

｢私は元から素直です！凛月くんと違って｣

｢俺も素直なんだけどな～｣

どの口が言ってるんだか…

私をからかって、面白がっていつも笑ってるのに

｢零さんのほうがまだ優し…ひっ！？｣

｢ねぇA。今、なんか言った？｣

｢な、何でもないです…｣

｢うん。そうだよね♪｣

ひえぇ、怖い怖い…！

あんなに零さんのこと大好きだったのに、どういう心境の変化なんだろう？

胸元でぴかぴか光るネックレスは、とても綺麗だった

｢女神に相応しいネックレスでしょ｣

｢えへへ、嬉しい…♪｣

｢…｣

｢？凛月くん、どうしたの？｣

｢…ん？あぁ、別に｣

固まってる凛月くんの目は、たまに怖い

体の内側がぞわぞわしてくる

｢これを中に入れたら、どうなっちゃうのかなって考えてた｣

｢っ…｣

｢よいしょっと…トイレ行ってくるから、先に練習始めてて｣

｢あっ、うん！は～い｣

私のほっぺたを触ってた手を下ろすと、凛月くんはその場で立ち上がった

…なんでいつも、我慢するの

凛月くんはやっぱり私を子供扱いしてくる