気がかり ページ48
近藤「総司！A！」
貴女「！！」
ゆっくりと唇を離した直後、聞こえた近藤の声にAは慌てて沖田から離れた。
距離をとったところで襖が開き、高揚した近藤が顔を出す。
顔を赤くして慌てるAとは裏腹に沖田は飄々とした態度で、
沖田「どうしたんですか？」
と、近藤に問うた。
鈍い・・、と言うべきなのか、近藤はAの動揺に気が付かない。
近藤「いや、用ってわけでもないんだがな。
ただ総司の具合を見に来たんだ。」
すると近藤は己の来ていた羽織を沖田の肩にかぶせ、
近藤「総司、寝てなきゃダメだろ。
こんなに身体が冷えて・・」
沖田「大丈夫ですよ。」
クスクスと苦笑いする沖田を見、『全く』と呟いた近藤は隣にいる彼を見て、
近藤「A、総司がちゃんと寝てる様に見ていてくれ。
全く、昨日も勝手に屯所を出たりするんだからなぁ。」
昨日・・、油小路での出来事を思い出しながらAは、
貴女「まぁ、総司君が来てくれなきゃ僕達は死んでたかも知れませんし。
総司君の行動も称賛するべきですよ、勇先生。」
と、穏やかな声音で微笑んだ。
近藤は一瞬、面食らった様に硬直してしまう。
驚いたのかも知れない。
傭兵『鬼殺し』ではなく、『神内A』として会話する彼の姿に。
近藤「そうかも知れんな。
だが、もう勝手に抜け出すんじゃないぞ。」
沖田「はぁーい、わかりました。」
更に苦笑を深めた沖田に近藤は安心したのだろう。
大きい掌で沖田の頭をワシワシと撫でた。
土方「近藤さん。」
近藤「ん？」
控えめに聞こえた土方の声に近藤は振り向く。
気付くと廊下から三人を見守っている土方の姿がある。
土方「そろそろ出ねぇと。」
近藤「もうそんな時間か。
さて俺はそろそろ行くよ。」
そう言い近藤は立ち上がった。
その直後、Aの千里眼に近藤の姿が写り込む。
現実の近藤と千里眼の近藤を見つめ、彼は問う。
貴女「勇先生、どこか行くんですか？」
近藤「あぁ、ちょっと二条城までな。」
彼の表情は曇った。
根拠などない。
だが、千里眼に写った近藤の姿は酷く苦し気に見えた。
それがAには気がかりだった。
貴女「気を付けて下さいね。」
不安げに囁いた彼に何か感じたのだろう。
近藤は沖田にした様に、その大きな手でAの頭を撫でた。
近藤「心配するな、少し留守にするだけだ。
安心して待ってなさい。」
彼が頷くのを確認し、近藤は今度こそ沖田の部屋を出た。
千里眼に写った未来など知らずに・・
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岬鬼(プロフ) - 白夜さん» 白夜さん＞なんだか、私のところで言う「エライ」に似てますね〜＾＾ 私のところも「エライすごい」で「とてもすごい」って意味になるんですよ〜 １ｍも積もる雪なんてお目にかかった事がないですよ！ それだけ積もると、ちょっと怖いですね (2015年3月3日 19時) (
レス) id: 6217ec00b2 (このIDを非表示/違反報告)
岬鬼(プロフ) - 姫百合さん» 姫百合さん＞なかなか心の内を話さない主人公なので、ここまでくるのもなかなか大変でした（笑） 試練も二人で乗り越えてくれると信じてます！← なんにしろ、ここから最終章までが踏ん張りどころですね〜＾＾ (2015年3月3日 19時) (レス) id: 6217ec00b2 (このIDを非表示/違反報告)
白夜 - 岬鬼さん» 「なまら」は確か[とても]という感じの意味だったと思うので「なまらスゴい」(とてもスゴい)という感じに… 私も行っててみたいものですw それくらいは積もるんじゃないですかね 私の家の庭は雪が積もっても放置しているのでいっつもスゴいことになっているんです;; (2015年3月3日 1時) (レス) id: dcc2cda9a3 (このIDを非表示/違反報告)
姫百合 - 何だかほんまにどんどん甘くなってきましたね〜＾＾試練があっても、二人なら乗り越えられるはずですよ♪← (2015年2月23日 12時) (レス) id: baac39ec53 (このIDを非表示/違反報告)
岬鬼(プロフ) - 白夜さん» 白夜さん＞いえいえ、テストお疲れ様です＾＾ 「なまら」は聞いたことありますよ！使い方は分かりませんが汗 そうなんですか！でも、一度は雪まつり行ってみたいです＾＾ 積雪１メートルは軽く超えるイメージがあるんですが、本当にそんなに積もるんですか？ (2015年2月21日 21時) (レス) id: 6217ec00b2 (このIDを非表示/違反報告)
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