検索窓
今日:16 hit、昨日:13 hit、合計:213,012 hit

応戦 ページ39

薩摩との密会、近藤勇の暗殺、坂本龍馬の暗殺の罪を原田に着させた事。
新選組と敵対した御陵衛士はこの日、伊東の暗殺と共に滅びの日を迎える事になる。
新選組は御陵衛士の残党を追い立てながら、油小路で激しい戦闘を繰り広げていた。
そこに到着したAは風間に斬られた背を気にしつつ、刀に手をかける。

貴女「何か来る・・」

御陵衛士の残党だけではない。
もっと違うどこかの藩士たちなのだろう。
それは分かっている。
だが、

貴女「なんで、見えないの?」

どういうわけなのか、彼の千里眼は誰かに阻まれている様な感覚で朧にしか見えないのだ。
邪魔をされているのか。
そんな事が出来るのは、彼の知る限り一人しかいない。

貴女「京助さん!」

背筋に悪寒が走った。
だが、もう何をするにも遅い事に気が付いてしまった彼は、腹を括ると刀を抜き放って応戦する。

貴女「原田君!」

原田「!?」

彼は敵をなぎ倒しながら、原田に近づくと凛とした良く通る声で原田を呼んだ。
原田は彼の姿を確認すると、そのまま背を預けて声をかけた。

原田「どうした?
お前は近藤さん達と同じ第一部隊じゃなかったか?」

貴女「それよりも、どこかの藩士がこちらに向かってきている。
気を付けて、明らかに敵対している。」

原田「どこかの藩士?」

貴女「!!」

注意深く辺りに気を張っていたAはキラリと月を反射する金属を目にした。
原田の一瞬の油断を付いたその金属は激しい銃声となって、原田の眉間を狙い発砲された。

貴女「っ!!」

咄嗟に放たれた銃弾を刀で薙ぎ払うが、彼の刀は激しく刃毀れして砕け散った。
ジンジンと両手に伝わる銃弾の振動に耐え、彼は原田の無事を確認する。
そして、二人は銃弾を飛んできた方向を同時に睨み付けた。

貴女「京助さん、不知火に・・」

原田「天霧か。」

そこにいた三人と、背後に構える薩摩風体の藩士たちに二人は身構えた。
千里眼を阻んでいたであろう男を前にし、彼は一瞬たじろいだ。

天霧「不意を突くような真似は詫びよう。
だが、こちらも藩命に従う必要がありましてね。」

天霧に言葉に原田は不知火と京助を睨む。

原田「お前らは長州じゃなかったか?」

不知火「生憎、長州と薩摩は仲良しこよしらしくってなァ。」

その会話を聞きながらAは砕けた刀を鞘に納め、脇差を抜いた。
そして、僅かに緊張を含んだ声で問う。

貴女「京助さん、何故私の千里眼を妨害したの?」

事情→←心地よい時間



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (309 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
402人がお気に入り
設定タグ:薄桜鬼 , アニメ , 岬鬼
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

岬鬼(プロフ) - 白夜さん» 白夜さん>なんだか、私のところで言う「エライ」に似てますね〜^^ 私のところも「エライすごい」で「とてもすごい」って意味になるんですよ〜 1mも積もる雪なんてお目にかかった事がないですよ! それだけ積もると、ちょっと怖いですね (2015年3月3日 19時) (レス) id: 6217ec00b2 (このIDを非表示/違反報告)
岬鬼(プロフ) - 姫百合さん» 姫百合さん>なかなか心の内を話さない主人公なので、ここまでくるのもなかなか大変でした(笑) 試練も二人で乗り越えてくれると信じてます!← なんにしろ、ここから最終章までが踏ん張りどころですね〜^^ (2015年3月3日 19時) (レス) id: 6217ec00b2 (このIDを非表示/違反報告)
白夜 - 岬鬼さん» 「なまら」は確か[とても]という感じの意味だったと思うので「なまらスゴい」(とてもスゴい)という感じに… 私も行っててみたいものですw それくらいは積もるんじゃないですかね 私の家の庭は雪が積もっても放置しているのでいっつもスゴいことになっているんです;; (2015年3月3日 1時) (レス) id: dcc2cda9a3 (このIDを非表示/違反報告)
姫百合 - 何だかほんまにどんどん甘くなってきましたね〜^^試練があっても、二人なら乗り越えられるはずですよ♪← (2015年2月23日 12時) (レス) id: baac39ec53 (このIDを非表示/違反報告)
岬鬼(プロフ) - 白夜さん» 白夜さん>いえいえ、テストお疲れ様です^^ 「なまら」は聞いたことありますよ!使い方は分かりませんが汗 そうなんですか!でも、一度は雪まつり行ってみたいです^^ 積雪1メートルは軽く超えるイメージがあるんですが、本当にそんなに積もるんですか? (2015年2月21日 21時) (レス) id: 6217ec00b2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:岬鬼 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2014年4月1日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。