二人の不仲 ページ31
Aが新選組に雇われて数日。
特に何かするわけでも無く、屯所内で軟禁されているような日々が続いていた。
衣食住に不自由はない。
だが、何もする事が無く、狡猾的な沖田の態度が気分を著しく害するものだった。
沖田「この優男。」
貴女「この捻くれ野郎。」
沖田「バカ。」
貴女「アホ。」
千鶴「あ、あの・・、お二人とも・・」
淡々とした面持ちと声音で暴言を吐く沖田と、
凛々しく、美しい容姿で冷淡な暴言を吐くA。
この二人の言いあいは彼が居候する事となったあの日からほぼ毎日続いている。
元は沖田が初日の出来事を気にしてAに絡むのが原因だ。
だが、その絡みにAも反応してしまうのが事の根源だと言える。
困惑しつつ、二人を止めようとしていた千鶴に周りで事先を見守っていた藤堂が、
藤堂「放っておけって、千鶴。
その内、治まるからさ。」
と、呆れ口調で告げた。
その隣に座っていた長身の好漢な男、原田左之助も藤堂に続いた。
原田「構ってる方が疲れるぜ。
なぁ、斎藤もそう思うだろ？」
話の矛先を向けられた沈着で物静かな男、斎藤一は茶を飲みながら無言で頷く。
だが、安座で頬杖をついていた男、永倉新八だけは彼等のやり取りを楽しんでいた。
永倉「まっ、ソイツも総司も似たもの同士で気が合うんじゃねぇか？」
永倉の発言にAは即座に反応する。
貴女「侵害だね、永倉君。
沖田君と似たもの同士なんて笑止千万、片腹痛し。
君の目は節穴かい？」
Aの流れるような暴言に永倉は反論の余地を無くす。
普段は温和で穏やかな雰囲気を持つ彼だが、気は強いらしい。
沖田「僕も君と一緒にされるなんてゴメンだね。」
唾棄して沖田は立ち上がった。
沖田「さてと、僕はそろそろ巡察に行こうかな。
千鶴ちゃん、ついてくるなら来てもいいよ。」
千鶴「はい！」
気だるそうに告げるが、千鶴は大きく頷いた。
Aと沖田は鋭い視線を交わし、お互いに不機嫌な態度で視線を逸らした。
だが、沖田と目を合わせても千里眼には何も映らなかった。
不思議に首を傾げたと同時に沖田と千鶴は部屋を出て行く。
原田「おい、どうした？」
彼が首を傾げた事に気づいて、原田は問いかけた。
だが、無言で首を振ると、プイッ、と顔を逸らした。
・
・
・
その日、沖田と千鶴が事件をつれて帰還した。
沖田が長州に所属する古高俊太郎を捕えたのだった。
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岬鬼(プロフ) - シープJrさん» シープJrさん＞いえ、そう質問してくださると私も勉強になります！ありがとうございます！ (2015年3月28日 17時) (
レス) id: 2c654a1a4c (このIDを非表示/違反報告)
シープJr(プロフ) - 岬鬼さん» いえ、こちらこそ間違えてすみません！！(>_<) (2015年3月28日 9時) (レス) id: 1811e5b73e (このIDを非表示/違反報告)
岬鬼(プロフ) - シープJrさん» シープJrさん＞はじめまして、コメントありがとうございます。 いえ、主人公は女の子になります。男装している設定なんですが、わかりにくくて申し訳ありません！ (2015年3月28日 5時) (レス) id: 2c654a1a4c (このIDを非表示/違反報告)
シープJr(プロフ) - 質問なんですが、夢主は男ですよね？ (2015年3月28日 0時) (レス) id: 1811e5b73e (このIDを非表示/違反報告)
岬鬼(プロフ) - ☆晴華☆さん» ☆晴華☆＞それと、映画があんまり好きじゃないかな汗 大音量で聞くのがちょっと苦手(~_~;) (2013年8月24日 7時) (レス) id: 37539a4d10 (このIDを非表示/違反報告)
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