【赤司征十郎】私はたらしドS赤司君が嫌いです。2【黒子のバスケ】

意地悪が79こ ページ32

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夢主side


アリスちゃんに変な事を言われてから翌日。
あれ以来アリスちゃんも私には用事が無い限り話しかけてこなくなった。



……2人の仲が上手くいってると良いけど。



私は出来る限り赤司君とアリスちゃんが一緒に居る所を邪魔しないと決めている。
だから自分からはあまり赤司君達に近付く気は無いんだけど……



「Aー！ごめんね、このファイル赤司君に渡しておいてくれないかな？」

『ファイル？』

「皆のデータが書かれたファイルなの、私ちょっと今手が離せないし、赤司君近くに居ないから探してきてくれる？」

『あ、うん、分かったよ、届けてくるね』

「お願いねー！」



さつきから渡されたファイルは、さすがに赤司君に自ら渡さないと駄目だよね。
今は部活が終わった直後、さつきは片付けで手が離せないらしいからその間に私が体育館を見渡しても居なかった赤司君を探す事に。



部室？……は、居ない。
トイレ……は多分居ないかな。
職員室……にも居なかった。



『何処だろう……』



きょろきょろと校内で赤司君を探す。
すると廊下の角を曲がったところに見えた赤い髪。
赤司君だ、やっと見つけた。
早く渡そうと私も急いで走って廊下の角を曲がる。



……が、曲がった直後私は思わず隠れてしまった。



赤司君の隣にはアリスちゃんが居たから。
二人は多分教室へと入って行く。



『……？何で……なんか用があるのかな……』



しかし私は少し考えた後、ある考えがよぎってハッとした。



『……まさか、え、でも……あれだけ本命には奥手な赤司君がそんな……いやけど女好きが再発している今の赤司君だよ？！……やりかねない……かも……』



独り言を呟く。
私の頭の中をよぎった考え、それは赤司君が今からアリスちゃんに手を出すんじゃないか、というもの。
だってだって2人きりで入って行ったし……。



用なんてそれぐらいしか思いつかないよね……？！
不味いよ、さすがに本命にまですぐに手を出すなんてアリスちゃんに赤司君が嫌われちゃう！
というかアリスちゃんの身体が危ない！



『……ッ、ちょっと待ってぇぇぇ！！赤司君！！！！！』



遂に私は我慢出来ず、アリスちゃんを助けようと2人が入って行った教室の扉を叫びながら勢い良く開けた。




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