【赤司征十郎】私はたらしドS赤司君が嫌いです。2【黒子のバスケ】

意地悪が80こ ページ33

.


迷わずアリスちゃんの前に立って、腕を広げて赤司君から守る。



『さすがに早すぎるよ！！まだ付き合っても無いのにそういう事するのは！一番好きで大切にしたいなら尚更でしょ！物事には順番ってものがあるんだよ！今ここで襲っちゃったら嫌われちゃうよ！ダメ！アリスちゃん私から離れちゃ駄目だよ！』



まくし立てるように、息継ぎ無しの早口で赤司君への説得を試みる。
そんな事してアリスちゃんにトラウマを植え付けるのは駄目！！
ほんと見境無いんだから！！
あれだけ本命大事にしてたのに、全部水の泡にする気？！



はぁ、はぁ、一気に言い過ぎた、肩で息をする。
と、ここで私の動きはハタと止まり。
一旦冷静になる頭。
同時に全身からさーっと血の気が引いていく音がした。



『……あ、あ、……私……今、……ごごごごめん！へ、変な事言って……！わわわ忘れて！！！！』



訪れた沈黙に、耐え切れずその場から逃げ出そうとすれば、がしっと腕を掴まれる。



「A」

『あああ赤司……君……っ、ご、ごめん、ごめんって！バラしてごめんなさい！！！』

「バラす？」

『いやだから赤司君がアリスちゃんの事好きだって事を！……ってあー！！！違う！ちが、違うんだよアリスちゃん！今のは言葉のあやで！！！こういうのは本人の口から告白しないとだよねっ！私から言うとかバカじゃない？！ってね！』



気が動転していて、自分でも何言ってるか分からない。
とにかくこの状況を何とかしなきゃ！そればかりが私の頭の中をぐるぐるぐるぐる。



赤司君にファイルを届けるという当初の目的も忘れ、赤司君に腕を離してもらおうとじたばた。



『は、はは離して！！邪魔したのは謝る！謝る！ので！』

「A」

『わぁぁ！ごめんなさい！ごめんなさいって！』

「A！」

『は、はいっ！！』

「深呼吸、大きく息吸って」

『え？あ、はいっ！すーーーーー』

「吐く」

『はーーーーーー』

「……落ち着いた？」

『……お、落ち着いた……』



赤司君に深呼吸と言われ、何がなんだか分からなかった私は素直に言う事を聞き。
目を瞑ってゆっくり深呼吸をしたら、さっきよりかは幾分落ち着いた。



頭に冷静が戻ってくる。
が、今度は冷静になった事によって私がしてしまった事の罪深さが……、
人に告白されるとか私だったら絶対嫌な事をしてしまった、という罪。





.

意地悪が81こ→←意地悪が79こ

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す