【赤司征十郎】私はたらしドS赤司君が嫌いです。2【黒子のバスケ】

意地悪が73こ ページ26

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数日経っても赤司君の様子は変わらない。
私には近付かず、他の子とは楽しそうに喋っていて。
何となく面白くないと感じた。



そんな私の機嫌が少し悪い日が続いていた時の事。



「西行アリスですっ！新しくマネージャーになりましたー！宜しくお願いします！」



マネージャーが増えるらしい。
さつきから噂を聞いた時は半信半疑だったけど、本当だった。



ぺこりと頭を下げる皆の前に居る女の子、アリスちゃん。
最近帝光に転校してきた子で、私達の1つ年下、つまりは後輩にあたる。



帝光のバスケ部マネージャーといえば、仮入部の時はミーハー女子がマネージャー候補に殺到して皆愚痴を言っていた時もあったけど。
アリスちゃんは赤司君の推薦でマネージャーになっている事もあり、皆特に不満は無いみたいだった。



「マネージャーとしての知識も十分にあるし、覚えも良い。即戦力になってくれると思うよ」

「宜しくね〜アリスちゃん！」

「はいっ！同じマネージャー同士宜しくお願いしますぅ、えっと確かさつき先輩と……」

『あ、姫野A、宜しく……』

「A先輩ですねっ！」



しかし私はキャッキャッとはしゃぐアリスちゃんに何処か違和感を覚える。
それに、西行アリス……という名前は何処かで聞いたことがあるような、ないような。



見た目だって、何か……何処かで……



『あの、アリスちゃん』

「はい？」

『私、前にアリスちゃんに……会ったこと、ある……？』

「……無いですよぉ〜！初対面ですっ！誰かと間違えてるんじゃないですかっ？」

『あ、そ、そっか……そうだよね……』

「でも赤司先輩とはアリス、昔からの知り合いですけどねっ？」

『……え？』

「何でもないでーす」



びっくりしてアリスちゃんを見る。
今、もし私が聞き間違えていないのなら赤司君とは昔から知り合いだって言った……？
どういう事？



何でもないです、と言っている割りにはわざと私に聞こえる音量で言っていた気もする。
どう返したら良いか分からなくて、しばらく無言でいるとアリスちゃんは赤司君の所へと行ってしまった。



胸がざわつく。
妙に気になる、アリスちゃんのあの私を試すような言葉。



波乱が待ち受けていそうな、気がした。



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