【赤司征十郎】私はたらしドS赤司君が嫌いです。2【黒子のバスケ】

意地悪が72こ ページ25

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夢主side


やっと最近赤司君が私に告白する練習とか訳の分からない嫌がらせをしてくるのを辞めた。



私に近付いてくる事も減っている。
好きな子と上手くいってるのかな。
それなら赤司君がしつこく私に絡んでくる事も無いから助かるんだけど。



「好きだよ」

「え、え？！な、何赤司君？！どうしたの？！」

「好きな子に告白する練習。」

「な、なんだびっくりしたぁ〜！赤司君ならどんな子でも落とせちゃうんじゃないの？」

「……それがね、どうも上手く行かなくて。だから次の作戦を考えたんだ、ちょっと耳貸してくれる？」

「へ？！？！」



……何だ、前までの女好きに戻ってる。
前みたいに笑顔で違う女の子と話している赤司君。
というかその子にも告白する練習？
私が好きな子に似てるから練習してたんじゃなくて？



やっぱり只の女好きだったんじゃん。
変わってなかったんじゃん。
好きな子が居るとか、嘘なの？
でもあの時の真剣な目は……嘘を付いているようには見えなかったし。



耳を赤司君の顔に近付けて、顔を赤くしている女の子。



『ッ……』



そんな様子を見るのが嫌で、思わず逃げ出した。
何だか胸が少しだけ痛い、もやもやする。



『……私だけじゃ、無かったんだ』



そう呟いて、ハッとした。
何言ってんだ私。
私だけじゃなかったんだってどういう意味？
まるで他の子にはして欲しくないみたいな、私だけされてた時が嬉しかったみたいな……



『あーもう！イライラする！赤司君は私にしつこかったんだし！だから私から離れて嬉しい！超嬉しい！なのにイラっとくる意味分かんない！』



そのままダンッ、と壁を叩いて叫べば、通りすがった生徒がびくりと肩を震わせ一斉に私の方を見る。
イライラしている私をあからさまに避けて通っていった。



……一旦落ち着こう。
しかし教室では、まだ赤司君が他の子と楽しそうに話し込んでいる。



何か企んでいるのか。
それとも只の気まぐれか。
最近は私以外の女の子とあまり接していなかったから、元々の女好きがまた爆発してしまったのか。



『……はぁ、緑間君でもからかってこよ』



でも、このまま教室に戻るのは何か嫌。
理由は分からない。
だから他のクラスに遊びに行く事にした。



そうして廊下を走って行った私の事を赤司君が口角を上げて見ていた事に、私は気が付かなかった。



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