55話 彼女の弱点 ページ6
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今日は肉じゃがを作るらしい。
「じゃがいもは包丁で芽をくり抜くように取る」
『……』
結局、征十郎の言うスキンシップとやらがAには何か分からずに流されるままキッチンに立ったが、一応征十郎はAに料理を教える気があるらしく、意外と丁寧に説明してくれる。
征十郎と同じように包丁を持ったAは、動きを忠実に再現しながらじゃがいもの芽をくり抜いていくが……やはりかなりの料理初心者なだけあってその動きはぎこちない。
指を切りそうで、見ているこちらがドキドキするがちゃんと出来たようだ。
「そしたら乱切り」
今度は征十郎はお手本を見せない。
ただ切るだけかつ、家庭科を小さい頃に習っていれば乱切りの切り方ぐらいは分かるだろうと考えたからだ。
しかし、Aは真面目すぎるが故に想像の斜め上を行く。
何故か包丁を2つ、両方の手に持ったA。
何をやってるんだ？と征十郎が首を傾げるも、Aは至って真剣な表情で包丁を持つ手に力を入れると……
ダンッ！！！
物凄い勢いで振りかぶり、包丁をまな板に落とした。
衝撃でじゃがいもが真っ二つに切れる。
その後次はさっきとは反対の左手で、また大きく振りかぶり……
ダァンッ！！！
無表情でまな板に包丁を落としたAは、征十郎以外が見ていたなら戦慄するだろう。
「……高宮」
『何？』
「乱切りの意味を言ってみろ」
これ以上は危ないので、征十郎がAを一旦止めて乱切りの意味を聞く。
何があったのかは分からないが、恐らく増大に勘違いしているのは確かだ。
『乱切りは乱れるって漢字で書くでしょ？だから、普通に切るんじゃなくて乱れながら……ダイナミックに切るのかと……』
「……ふっ」
『何で笑うの？！』
どうやら想像以上にAの料理の知識は皆無なようだ。
Aなりに考えたようだが、真面目に考えすぎた故に変な方へと行っている。
そんな事を真面目に言うものだから、普段あまり吹き出す事の無い征十郎も思わず笑ってしまった。
馬鹿にされたと思ったAが、ぐっと眉間に皺を寄せてふくれっ面になる。
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どろっぷ - すごく、おもしろかったです。更新、待ってます。 (2020年11月13日 19時) (
レス) id: dcfe57966e (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - すっげ………面白れぇ………更新、頑張って下せぇ！！ (2020年9月7日 6時) (レス) id: 0b66878cc1 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - ？？？？？ (2020年8月8日 11時) (レス) id: a60876bc3f (このIDを非表示/違反報告)
神崎セルザ@新垢2(プロフ) - 仁王彩香さん» 1ヶ月程また更新してませんでしたね……！申し訳無いです……！この後の展開を考えていたら少々行き詰まってしまいまして……笑 でも私も早く2人をもっと進展させたいので、また今週から更新再開させますね！ (2020年7月5日 19時) (レス) id: 153d28bbbb (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 更新お願いします｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2020年7月1日 12時) (レス) id: a3e64590b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎セルザ@復帰しました
| 作成日時：2019年12月1日 20時
