【赤司征十郎】学校を駆け回れ！2【黒子のバスケ】

47. ページ2

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黒子side


訳の分からない事が起きました。
目の前で、止まる事なく次々と起こったそれは僕達を困惑させるのに十分だった。



何故、消えたのでしょうか。



修復、とか放送は言っていましたが意味が分かりません。



それに……



〈ターゲットが暴動を起こしました。一之瀬Aさんを放送室前から速やかに排除して下さい〉



Aさんは何故放送室に行ったんですか？



名指ししている事から、放送室に行ったのはAさんだけだと思われる。
赤司君と黛さんは一緒に行かなかったんですか？



あの二人は、僕達を見つけるや否や、「Aが危ない、早く助けないと！」だけ言って走って行ったから理由を聞いていなかった。



〈特別待遇、生徒会長に認定します〉



そしてこの放送の意味も分からない。



「あの、赤司君……」



Aさんの手を握って、眉をひそめている赤司君に声をかけた。
黛さんは先程から黙ったままで答えててくれる気配が無いし、だからAさんと行動していたもう一人、赤司君に聞くしかない。



赤司君はAさんを抱き上げると、僕を見た。



「……話は後だ。体育館に行く」

「……それって、Aさんが気絶する前に言ってた……」

「そうだ、体育館に行けば何かあるかもしれない」



あの低い声は、僕にも、いや全員に聞こえていたと思う。
体育館に行って、
誰に向けて言ったものかは分からないが、確かにそう言っていたのを思い出す。



「……僕はAを疑っていない。罠かもしれないパソコンを自ら押したのはAだ。それにもしAがあいつらと同じなら僕達と同じく狙われる理由が思いつかない」

「パソコン……？」

「それも後で話すよ。とりあえず体育館を目指す、全員にあの声は聞こえていたはずだ、体育館に行く理由なんてそれだけで十分だ」



赤司君はいつだってそうだ。
頭の良い人特有の独特の喋り方をする。
相手の言いたい事など全て分かっているかのように、反論の隙を与えず即座に納得させる。



今もそう。
言い換えれば、体育館に全員着いて来い、と命令しているようなもの。
何で体育館に？なんて疑問は言わせてくれない。



誰かが何かを言う前に、先に返事を言ってしまうんだ。



「多分今は校舎にあいつらは居ないだろう。校内図なら頭に入っている。行こうか」




そう言って前を歩きだした赤司君を見て、全員何も言わずについていった。




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