ContrasT【あんスタ！】【WT】

tune.17 ページ17

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「それにしても、随分Knightsに偏ってますね」とあんずさん。確かにそうだ。多分、Knightsで入隊したらそのまま隊を組めてしまうだろう。

「散っているよりも1つのユニットにまとまっている方が、人手不足という意味ではありがたいですが」

「それじゃあ、千田はKnightsについてたほうが良いってことだな。何かしらの理由をつけて‥‥」

「じゃあ、同じクラスの鳴上くんと凛月くんがいるからってことにしたらどうかな？ まだ慣れてないから、みたいな‥‥」

あんずさんと衣更くんの間で、トントン拍子で話が進んでいく。さすがに息が合っている。
天祥院さん達とも設定をすり合わせた結果、「あんずさんの仕事を手伝いながら、鳴上さんのお言葉に甘えて、邪魔にならない範囲でプロデュースについて教えてもらう」という体でKnightsにつくことになった。

その場で衣更くんが鳴上さんにメールを送ったところ、「アタシは大丈夫よ♪ 泉ちゃんがちょっとめんどくさそうにしてるけど、他のメンバーも基本的に良いみたい。王さまがいないけど、多分良いんじゃないかしら」と返信が来た。

まぁ他のメンバーが嫌がったところで、会長権限で天祥院さんが何とかしてくれるだろうが。これはお願いというよりも決定事項である。

「他に気になることはあるかい？」

「いえ、特には‥‥」

ないです、と言いかけたところでふと思い当たる懸念事項があった。「月永さんの登校状況でしょうか」

半年ほど不登校で、その後は学校に来ているようだが、彼の自由奔放な性質は知っている。学院に来てもらわねば護衛任務が始まらない。

「それは大丈夫だろう。ここ最近は休まず来ているようだし、部活にもたまに顔を出しているようだ。
ただ学院に来ていても、神出鬼没と言っていいほどどこにいるのか掴めんやつだが」

「学院に来ているのなら構いません。大まかな居場所さえわかれば」

それと、と、これは生徒会役員全員に向けて言う。
「万が一、夢ノ咲学院に近界民が現れた場合の学院側の対応を確認しておいてください。もしものために避難訓練はしていると思いますが、スムーズに避難誘導ができるよう、先生方も含め今一度体制のチェックをお願いします」

「わかった。
桃李、準備をお願いしてもいいかな」

「勿論です、会長！」


さぁ、あとはつつがなくKnightsに受け入れられるか。
一番の懸念事項であるが、必ず突破しなければならない。

よし、と気合を入れ直した。


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